ZAIBIZ|企業分析

ソフトバンク9434有報もと概算

東証プライム・IT・通信|2025年3月期 通期
売上収益
6.54兆円
営業利益
9,890億円
ROE
20.5%
概要詳細
このページの要点
  • 通信会社なのに、売上の4分の1はメディア・EC(1.65兆円)
  • ROE20.5%は通信3社で突出。NTT10.0%・KDDI13.2%
  • 営業利益は+12.9%の9,890億円

01ソフトバンクは、何で儲けている会社?

A. 携帯の月額料金と、ヤフー・LINE・PayPay。通信会社であり、ネット企業でもある

ソフトバンクの商売の仕組み — 誰から誰へ、お金が動くか

¥お金モノ・サービス情報・契約
契約者個人・法人の通信契約ソフトバンクコンシューマ売上 2.93兆円メディア・EC売上 1.65兆円法人・流通・金融8,882億円ほかヤフー・LINE・PayPay検索・EC・決済メディア・EC 売上1.65兆円通信機器ベンダー基地局・端末の調達¥¥¥月々の利用料通信・サービスサービス・顧客基盤グループ内の取引設備・端末設備投資・仕入通信会社なのに、売上の4分の1はメディア・ECROE20.5%は通信3社で突出して高い※金額は第40期有報(25/3期)

細かいところは、画面をピンチで拡大して見てください

1

コンシューマ(携帯)が最大の売上

個人向けの売上は2.93兆円。ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMOの月額料金が土台になる。

2

メディア・ECが1.65兆円

ヤフー、LINE、PayPayなどの事業が売上1.65兆円。通信会社の売上の4分の1がネットサービスという構成は、NTTやKDDIには無い形。

3

法人・流通・金融も持つ

法人8,882億円、流通7,057億円、金融2,559億円。同じ顧客に複数の商売をぶつけることで、1人あたりの取引を増やしている。

02売上6.54兆円は、何でできている?

A. 携帯が半分弱、メディア・ECが4分の1。

売上収益6.54兆円25/3期・連結・IFRS
コンシューマ2.93兆円個人向けの通信。売上の45%
メディア・EC1.65兆円ヤフー・LINE・PayPayなど。売上の25%
法人8,882億円企業向けのネットワーク・クラウド
流通・金融ほか9,616億円端末流通7,057億円と金融2,559億円

ROEは20.5%。NTT10.0%、KDDI13.2%と比べて明らかに高い。少ない自己資本で大きな利益を出している形で、これは借入を使って事業を回していることの裏返しでもある。

研究開発費は739億円。KDDI(373億円)より多くNTT(2,687億円)より少ない、中間的な位置にある。

03なぜソフトバンクは効率がいい?

A. 同じ顧客に、通信・決済・買い物をまとめて売るから。

1

PayPayを通信の隣に置いた

決済を持つと、携帯の契約者がそのまま買い物・送金の利用者になる。顧客を1回獲得したあと、何度も接点が生まれる構造になっている。

2

ROE20.5%は通信3社で最高

自己資本に対する利益の大きさで、NTT(10.0%)の2倍。資本を厚く積むより、回転で稼ぐという経営の選び方が数字に出ている。

04いま、何と戦っている?

同期の実績より

A. 通信市場の飽和と、決済の競争。

市場

契約数はもう大きく増えない

国内の携帯契約は飽和しており、メディア・ECや金融をどこまで伸ばせるかが成長の条件になる。

競争

決済・ECは他社との消耗戦になりやすい

PayPayやヤフーの領域は、ポイント還元などの費用がかかりやすい。顧客を増やす費用と、そこから得る利益の釣り合いが問われる。

05他の通信会社と、何が違う?

A. ネット事業を本体に持っていること。

ソフトバンクNTTKDDI
売上収益6.54兆円13.7兆円5.92兆円
営業利益9,890億円1.65兆円1.12兆円
ROE20.5%10.0%13.2%
通信以外の柱メディア・EC 1.65兆円海外(NTTデータ)金融・電力
25/3期の増減+12.9%▲14.2%+16.3%

各社の25/3期 有価証券報告書より。

06なぜ営業利益が1,129億円増えた?

A. 売上が4,603億円増え、費用の増加を上回った。

売上収益は6兆840億円から6兆5,443億円へ+4,603億円、営業利益は8,761億円から9,890億円へ+1,129億円。増収分の約4分の1が利益として残った。

ROEは21.3%から20.5%へわずかに低下したものの、20%台を5年続けている。通信という安定した土台に、回転の速いネット事業を重ねた形が続いている。

5年の推移
指標21/3期22/3期23/3期24/3期25/3期
営業利益9,708億円9,656億円1.06兆円8,761億円9,890億円
親会社帰属利益4,913億円5,171億円5,314億円4,891億円5,261億円
ROE38.7%27.3%25.4%21.3%20.5%
総資産12.2兆円13.1兆円14.7兆円15.5兆円16.1兆円

利益は5年ほぼ横ばい。ROEが38.7%から20.5%へ下がっているのは、利益が減ったのではなく自己資本が積み上がったため。

--まとめ

ソフトバンクは、携帯の月額料金という土台の上に、ヤフー・LINE・PayPayというネット事業を載せた会社。売上の4分の1がメディア・ECで、ROE20.5%は通信3社で最も高い。飽和した通信市場のなか、決済とECをどこまで伸ばせるかが次の勝負になる。

ほかの会社を読むときも、同じ3つの問いが使える
  • 第二の柱はあるか(本業の隣で稼ぐ仕組み)
  • 1個あたりに割るといくらか(規模の錯覚を外す)
  • 連結の外に誰がいるか(勢力圏は関係会社の欄に出る)

出典: ソフトバンク 第40期 有価証券報告書(EDINET S100W3P2・2025年6月25日提出)。株価・PER等のマーケット情報は詳細ページにある。

07同じ業界のほかの会社

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財務数値
ソフトバンクの有価証券報告書(2025年3月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
有価証券報告書 2025年3月期(2025年6月提出)
会社計画
2025年5月8日発表
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

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