ZAIBIZ|企業分析

NTT9432有報もと概算

東証プライム・IT・通信|2025年3月期 通期
売上収益
13.7兆円
営業利益
1.65兆円
総資産
30.1兆円
概要詳細
このページの要点
  • 利益の6割はドコモ。固定電話の会社ではなく、実質は携帯の会社
  • 海外はNTTデータが担い、売上4.64兆円まで育った
  • 25/3期は減益。営業利益は1.92兆円から1.65兆円へ

01NTTは、何で儲けている会社?

A. 携帯(ドコモ)で稼ぎ、固定と海外で支える。持株会社なので、稼ぐのは傘下の各社

NTTの商売の仕組み — 誰から誰へ、お金が動くか

¥お金モノ・サービス情報・契約
契約者個人・法人の通信契約日本電信電話(持株)研究開発2,687億円/年総合ICT(ドコモ)売上 6.21兆円地域通信・グローバル3.11兆円・4.64兆円NTTドコモ等移動通信・スマートライフセグメント利益 1.02兆円通信機器ベンダー基地局・端末の調達¥¥¥月々の利用料通信・サービスサービス・顧客基盤グループ内の取引設備・端末設備投資・仕入利益の6割はドコモ。固定電話の会社ではなく携帯の会社海外はNTTデータが担い、売上4.64兆円まで育った※金額は第40期有報(25/3期)

細かいところは、画面をピンチで拡大して見てください

1

利益の6割はドコモ

総合ICT(ドコモ)のセグメント利益は1兆520億円で、全社1.65兆円の6割強。売上でも6.21兆円と最大。「NTT=固定電話」の印象と実態は違う。

2

地域通信は光回線とインフラ

東西の地域通信は売上3.11兆円・利益2,955億円。人口減で契約は増えにくいが、光回線やデータセンターの土台として残り続ける。

3

海外の顔はNTTデータ

グローバルソリューションの売上は4.64兆円・利益3,239億円。NTTデータグループを通じて海外の受託開発を取り込んでいる。

02売上13.7兆円は、何でできている?

A. ドコモ・地域通信・海外の3つ。

売上収益13.7兆円25/3期・連結・IFRS
総合ICT(ドコモ)6.21兆円携帯・スマートライフ。セグメント利益1兆520億円
グローバル4.64兆円NTTデータ中心の海外事業。利益3,239億円
地域通信3.11兆円東西の光回線・法人。利益2,955億円

セグメントの合計は単純合算のため全社売上と一致しない(会社間の取引を除く前の数字)。それでも割合の順位は変わらない。

研究開発費は2,687億円。売上比では2%に届かず、通信は研究より設備で戦う商売であることが数字に出ている。

03なぜNTTは強い?

A. 全国に敷いた線と、そこに載る契約が積み上がるから。

1

毎月お金が入る形になっている

携帯も光回線も契約が続く限り毎月請求できる。売って終わりのメーカーと違い、契約数がそのまま翌月の売上になる。

2

総資産30兆円という参入障壁

全国の基地局・局舎・光ファイバーが積み上がった結果、総資産は30.1兆円。同じ設備をゼロから敷ける相手はいない。

04いま、何と戦っている?

同期の実績と有報の記載より

A. 国内の頭打ちと、増える設備。

収益

25/3期は営業利益が2,733億円の減少

1兆9,229億円から1兆6,495億円へ。国内通信の値下げ競争と費用増が重なった年だった。

人口

契約が自然に増える時代は終わった

国内は人口減で新規契約が伸びにくい。1契約あたりの単価と、通信以外のサービスをどう積むかに移っている。

05他の通信会社と、何が違う?

A. 規模と、海外を持っていること。

NTTKDDIソフトバンク
売上収益13.7兆円5.92兆円6.54兆円
営業利益1.65兆円1.12兆円9,890億円
ROE10.0%13.2%20.5%
25/3期の増減▲14.2%+16.3%+12.9%
通信以外の柱海外(NTTデータ4.64兆円)金融・電力メディア・EC(1.65兆円)

各社の25/3期 有価証券報告書より。

06なぜ利益が2,733億円減った?

A. 売上は増えたのに、費用の増加がそれを上回った。

売上収益は13兆3,746億円から13兆7,047億円へ+3,301億円。しかし営業利益は1兆9,229億円から1兆6,495億円へ▲2,733億円。増収なのに減益という、トヨタやホンダと同じ形になった。

ROEも13.9%から10.0%へ低下。総資産は30.1兆円と重く、資産をどれだけ効率よく回せるかが次の課題になる。

5年の推移
指標21/3期22/3期23/3期24/3期25/3期
売上収益11.9兆円12.2兆円13.1兆円13.4兆円13.7兆円
親会社帰属利益9,162億円1.18兆円1.21兆円1.28兆円1.00兆円
ROE11.0%14.9%14.4%13.9%10.0%
総資産23.0兆円23.9兆円25.3兆円29.6兆円30.1兆円

売上は5年で1.15倍と安定成長。一方、総資産は7兆円増えており、設備と買収で重くなっている。

--まとめ

NTTは、全国の線と契約の積み上げで毎月お金が入る会社。利益の6割はドコモが稼ぎ、海外はNTTデータが担う。25/3期は増収でも減益で、重くなった資産をどう効率よく回すかが問われている。

ほかの会社を読むときも、同じ3つの問いが使える
  • 第二の柱はあるか(本業の隣で稼ぐ仕組み)
  • 1個あたりに割るといくらか(規模の錯覚を外す)
  • 連結の外に誰がいるか(勢力圏は関係会社の欄に出る)

出典: 日本電信電話 第40期 有価証券報告書(EDINET S100W1FL・2025年6月20日提出)。株価・PER等のマーケット情報は詳細ページにある。

07同じ業界のほかの会社

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このページの数字はどこから来ているか

財務数値
NTTの有価証券報告書(2025年3月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
有価証券報告書 2025年3月期(2025年6月提出)
会社計画
2025年5月9日発表
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

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