ZAIBIZ|企業分析

東海旅客鉄道9022有報もと概算

東証プライム・交通・インフラ|2025年3月期 通期
¥3,200 ▲18(+0.57%)
時価総額 3.15兆円|2026年6月26日時点
概要詳細

01事業の内容 — 有報から

当社は東京〜新大阪を結ぶ東海道新幹線を中核とする旅客鉄道会社であり、グループ売上の大半を運輸業が占め、その中心が日本の大動脈である東海道新幹線です。加えて、名古屋圏の通勤・近郊輸送等の在来線、ジェイアール名古屋タカシマヤ等の流通業、不動産賃貸、ホテル・旅行業を展開しています。現在は品川〜名古屋〜大阪を結ぶリニア中央新幹線(超電導リニア)を建設中で、超高速の第二大動脈の整備を進めています。代替の効かない高収益インフラの独占的運営が収益基盤です。

02業績の推移

直近4四半期の売上は1.83兆円で、前年の同じ4四半期から+7.1%。営業利益率は38.4%、ROEは10.5%です。

期売上営業利益利益率純利益株価
24Q14,300億円1,600億円37.2%1,000億円¥3,450
24Q24,450億円1,580億円35.5%980億円¥3,380
24Q34,200億円1,500億円35.7%920億円¥3,300
24Q44,150億円1,400億円33.7%940億円¥3,250
25Q14,550億円1,850億円40.7%1,200億円¥3,180
25Q24,700億円1,820億円38.7%1,180億円¥3,120
25Q34,500億円1,730億円38.4%1,100億円¥3,160
25Q44,570億円1,630億円35.7%1,100億円¥3,200
通期売上営業利益利益率純利益売上YoY
FY241.71兆円6,080億円35.6%3,840億円—
FY251.83兆円7,030億円38.4%4,580億円+7.1%
業績チャートを読み込んでいます…

03会社計画 — 26/3期 会社予想

会社計画は未収録です。営業利益率38.4%は交通・インフラ5社中1位で、業界平均15.8%との差は22.6ポイントです。

売上高(計画)
1.86兆円
前期比 +1.8%
営業利益(計画)
6,670億円
前期比 △5.1%
純利益(計画)
4,230億円
前期比 △7.7%

会社の見立て:2026年3月期予想は、東海道新幹線の輸送量がコロナ前水準を上回る前提でも、前期の特需剥落などにより営業利益6,670億円(△5.1%)・親会社株主帰属当期利益4,230億円(△7.7%)と減益を見込む(自己株取得は予想EPSに未反映)。最大の経営課題は中央新幹線(リニア中央新幹線)建設で、品川〜名古屋間の総工事費は約7兆円規模に膨らみ、静岡工区の難航から開業時期は当初の2027年から後ろ倒しが続く。巨額の設備投資を東海道新幹線の安定キャッシュフローと有利子負債で賄う構造で、金利上昇と工期長期化が財務の主要感応度。2025年4月30日発表

04財務の骨格 — P/L・B/S・CF

売上1.83兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は4,580億円。

損益の骨格(売上 → 純利益)売上の25.0%が純利益に
1.8兆
−1.1兆
7,030億
−2,450億
4,580億
売上高
会社に入るお金
費用
原価・販管費など
営業利益
本業で稼いだ利益
営業外・税金など
利息・税金ほか
純利益
最後に残る利益
営業利益率38.4%・純利益率25.0%。 「営業外・税金など」は利息・特別損益・法人税などの出入りをまとめた概算(明細は有報で確認できます)。 直近4四半期の実績合計。
持っているもの(資産 10.3兆円)自己資本比率 44.6%
上段=資産、下段=その源泉(負債+純資産)。2本は同じ長さ=「資産=負債+純資産」。DEレシオ 1.17倍。細い帯=その他負債 2,100億円
営業CF
+6,200億円
本業が生む現金
投資CF
−9,600億円
設備・投融資へ
財務CF
−1,000億円
返済・配当・自社株買い
フリーCF
−3,300億円
手元に残った現金
ROA(総資産利益率)4.4% — 会社の全資産をどれだけ効率よく利益に変えたか

05株主への還元と持ち主

還元
年間配当
31円/株
利回り 1.0%
配当性向
6.7%
稼ぎの約1割を株主に配当(再投資に厚め)
EPS
465.88円
1株当たり純利益
BPS
4,675円
1株当たり純資産
株主構成
外国人株主計29.0%
個人・その他25.0%
日本マスタートラスト信託銀行13.5%
日本カストディ銀行5.8%
JR東海従業員持株会1.6%

06経営の体制

機関設計
監査役会設置会社
取締役
15名
うち社外 5名(33%)
女性取締役
13%
2名
従業員
30,000人
平均38歳・年収720万円

安全を担う運転・保守の技能継承と人材育成を重視し、多様な人材が活躍できる環境整備と働き方改革を進めています。

07経営方針と課題 — 有報から

経営方針・経営戦略

当社は東海道新幹線の安全・安定輸送を最優先としつつ、その収益力を源泉にリニア中央新幹線の整備を推進し、東海道新幹線とのバイパス機能による大動脈の二重系化を長期的な経営目標としています。輸送需要の回復を取り込みつつ、財務健全性を維持しながら巨額投資を着実に進める方針です。

対処すべき課題
  1. 01リニア中央新幹線の工事費増大と開業時期後ろ倒しに伴う投資回収の長期化への対応。
  2. 02収益が東海道新幹線に偏重する事業構造の分散と関連事業の強化。
  3. 03大規模地震・自然災害に備えた輸送の強靭化と安全対策の徹底。
1. 大型投資・金利リスク

リニア中央新幹線の工事費が膨張し開業時期が後ろ倒しとなるなか、建設原資の多くを有利子負債で賄うため、金利上昇は利払い負担に直結します。

2. 収益の一極集中

収益が東海道新幹線に大きく依存しており、同路線の輸送障害が業績に与える影響が大きい構造です。

3. 大規模災害リスク

南海トラフ地震等の大規模地震や自然災害による運休は、輸送収入に重大な影響を及ぼす可能性があります。

4. 需要変動リスク

感染症の再流行や景気後退による出張・観光需要の減退に対する感応度が高く、翌期は特需の剥落等による減益を見込んでいます。

08投資の中身

設備投資
9,500億円
有形固定資産等への投資
研究開発費
400億円
将来の稼ぐ力への投資

超電導リニアの技術開発を継続するとともに、安全・安定輸送を支える車両・保守技術の高度化に取り組んでいます。

09同業のなかでの位置

競合ポジション(交通・インフラ・5社中)
営業利益率38.4%1位/5社
ROE10.5%2位/5社
売上成長率+7.1%3位/5社
PER(割安さ)6.9倍1位/5社
時価総額2位/5社
← 業界下位 / 業界上位 →業界平均同業を並べて比較 →
交通・インフラで営業利益率が高い3社

10株価との連動

業績と株価の連動(実データ)

収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。

-0.55(n=8)やや負の相関

収録期間では、営業利益と株価が逆に動く傾向がうかがえます。金利・市況など業績以外の要因が効いている可能性があります。

※ 相関係数は −1〜+1。+1に近いほど業績と株価が同じ方向に動いてきたことを示します。 ただし8四半期という標本数は統計的に十分とはいえず、偶然の一致を含みます。 傾向をつかむ参考値として扱ってください(将来を保証するものではありません)。

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財務数値
東海旅客鉄道の有価証券報告書(2025年3月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
決算短信 2025年3月期(2025年4月30日発表)
会社計画
2025年4月30日発表
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

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