IHI7013有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
IHIは総合重工メーカーで、事業は航空・宇宙・防衛、資源・エネルギー・環境、産業システム・汎用機械、社会基盤・海洋の4本柱で構成されます。民間航空エンジンでは国際共同開発の主要パートナーを務め、防衛省向けジェットエンジンでも国内有力サプライヤーの一角を占めます。車両過給機(ターボチャージャー)で世界的なシェアを持ち、ガスタービンやアンモニア・水素燃焼などのエネルギー技術も蓄積しています。エンジンのアフターマーケット(スペアパーツ・整備)が安定収益源となっています。
02業績の推移
直近4四半期の売上は1.48兆円で、前年の同じ4四半期から+11.3%。営業利益率は7.2%、ROEは14.0%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 2,800億円 | 80億円 | 2.9% | 30億円 | ¥3,200 |
| 24Q2 | 3,100億円 | 150億円 | 4.8% | 50億円 | ¥3,800 |
| 24Q3 | 3,300億円 | 200億円 | 6.1% | 60億円 | ¥4,600 |
| 24Q4 | 4,100億円 | 400億円 | 9.8% | 60億円 | ¥6,500 |
| 25Q1 | 3,000億円 | 120億円 | 4.0% | 80億円 | ¥9,000 |
| 25Q2 | 3,400億円 | 200億円 | 5.9% | 140億円 | ¥13,000 |
| 25Q3 | 3,600億円 | 250億円 | 6.9% | 170億円 | ¥18,000 |
| 25Q4 | 4,800億円 | 500億円 | 10.4% | 340億円 | ¥24,000 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 1.33兆円 | 830億円 | 6.2% | 200億円 | — |
| FY25 | 1.48兆円 | 1,070億円 | 7.2% | 730億円 | +11.3% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率7.2%は機械5社中4位で、業界平均10.9%との差は-3.7ポイントです。
会社の見立て:民間航空エンジン(民間ジェットエンジンの部品供給・スペアパーツ需要)の回復継続と、防衛費増額を背景とした航空・宇宙・防衛セグメントの受注拡大を主因に増収増益を計画。原動機(ガスタービン・大型ボイラ)やアンモニア・水素など脱炭素関連の事業育成も織り込む。2025年5月9日発表
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上1.48兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は730億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 32.0% |
| 国内法人・金融機関 | 25.0% |
| 個人・その他 | 23.3% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 11.8% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 5.4% |
| みずほ銀行 | 2.5% |
06経営の体制
航空エンジンをはじめとする高度なものづくりを支える技術者の確保・育成に取り組んでいます。脱炭素分野を担う人材基盤の強化をサステナビリティの重点課題としています。
07経営方針と課題 — 有報から
航空エンジンを核とした高付加価値ポートフォリオを軸に、アフターマーケットの安定収益と防衛需要の拡大を取り込む方針です。ガスタービンやアンモニア燃焼など脱炭素エネルギー技術を将来の成長分野と位置づけています。民間航空需要の回復と防衛費増額を追い風に、利益水準の底上げを進めています。
- 01民間航空需要の変動に対し、アフターマーケットの安定収益を厚くすること。
- 02単年度予算で変動する防衛案件の採算を安定的に確保すること。
- 03自己資本比率が低めの財務構造を改善し、有利子負債の負担を軽減すること。
エンジン事業が民間航空需要や航空会社の運航量に連動し、市況の影響を受けやすい構造です。
エンジン部品の品質確保や供給チェーンの安定が、事業運営上の重要な課題となります。
大型プラント・橋梁工事の採算や、防衛案件の予算・原価査定が収益を左右します。
ドル建てのエンジン取引に伴う為替変動と、相応の有利子負債を抱える財務構造がリスクです。
08投資の中身
民間・防衛用の航空エンジンや、ガスタービン・アンモニア/水素燃焼などの脱炭素エネルギー技術、車両過給機の高度化に向けた研究開発を進めています。航空を核に高付加価値領域の技術強化を図っています。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、本業の利益と株価が同じ方向に動く傾向がうかがえます。