川崎重工業7012有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
川崎重工業は総合重機械メーカーで、事業は航空宇宙システム、エネルギーソリューション&マリン、精密機械・ロボット、パワースポーツ&エンジン、車両(鉄道)の5分野に及びます。防衛省向けの哨戒機・潜水艦・輸送ヘリコプターで国内有力サプライヤーの一角を占める一方、二輪の「Ninja」「Z」ブランドをグローバルに展開しています。世界初の液化水素運搬船を建造するなど、水素サプライチェーン技術も強みです。防衛費増額と二輪の海外販売を追い風に、直近では増収増益を達成しました。
02業績の推移
直近4四半期の売上は1.85兆円で、前年の同じ4四半期から+0.2%。営業利益率は5.0%、ROEは8.7%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 4,100億円 | 100億円 | 2.4% | 60億円 | ¥4,100 |
| 24Q2 | 4,400億円 | 170億円 | 3.9% | 100億円 | ¥4,600 |
| 24Q3 | 4,500億円 | 200億円 | 4.4% | 120億円 | ¥5,200 |
| 24Q4 | 5,460億円 | 356億円 | 6.5% | 174億円 | ¥5,800 |
| 25Q1 | 4,200億円 | 120億円 | 2.9% | 70億円 | ¥6,300 |
| 25Q2 | 4,500億円 | 200億円 | 4.4% | 120億円 | ¥6,900 |
| 25Q3 | 4,600億円 | 220億円 | 4.8% | 130億円 | ¥7,600 |
| 25Q4 | 5,200億円 | 380億円 | 7.3% | 236億円 | ¥8,500 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 1.85兆円 | 826億円 | 4.5% | 454億円 | — |
| FY25 | 1.85兆円 | 920億円 | 5.0% | 556億円 | +0.2% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率5.0%は機械5社中5位で、業界平均10.9%との差は-5.9ポイントです。
会社の見立て:防衛費増額を背景とした航空宇宙システム(戦闘機・哨戒機・潜水艦・ミサイル)の受注拡大、二輪(Powersports & Engine)の北米・新興国販売、水素サプライチェーンの実証進展を織り込み増収増益を計画。防衛関連の受注残高は過去最高水準。2025年5月8日発表
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上1.85兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は556億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 30.0% |
| 国内法人・金融機関 | 25.0% |
| 個人・その他 | 22.7% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 13.2% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 6.1% |
| 明治安田生命保険 | 3.0% |
06経営の体制
航空・防衛から二輪、水素まで多様な事業を支える技術者の確保・育成に取り組んでいます。ものづくりの現場を担う人材基盤の強化をサステナビリティ経営の柱としています。
07経営方針と課題 — 有報から
防衛需要の拡大と二輪のグローバルブランド力を軸に、多角的な事業ポートフォリオで収益を安定させる方針です。液化水素の運搬・利用技術を将来の成長分野と位置づけ、水素サプライチェーンの構築に取り組んでいます。航空・防衛を利益の柱としつつ、脱炭素関連事業への布石を打っています。
- 01単年度予算で変動する防衛案件の収益性を安定的に確保すること。
- 02商用化まで先行投資が続く水素事業を、採算の見込める段階へ引き上げること。
- 03有利子負債が大きい財務構造を改善し、財務レバレッジを適正化すること。
防衛案件は単年度予算や原価査定の影響を受け、受注や採算が年度ごとに振れる可能性があります。
二輪は北米・新興国の景気と為替に左右されやすく、需要減や円高が収益を圧迫し得ます。
水素サプライチェーンは商用化までに多額の先行投資を要し、回収に時間がかかります。
船舶やプラントなど大型案件は工程遅延やコスト増による採算悪化のリスクを伴います。
08投資の中身
航空エンジンや水素の液化・運搬・利用技術、ロボット・鉄道車両など幅広い分野で研究開発を進めています。特に脱炭素に向けた水素関連技術の開発に経営資源を重点配分しています。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、本業の利益と株価が同じ方向に動く傾向がうかがえます。