資生堂4911有報もと概算
東証プライム・化学・日用品|2024年12月期 通期
¥2,950 ▼28(-0.94%)
時価総額 1.18兆円|2026年6月26日時点
概要詳細
資生堂は「SHISEIDO」「クレ・ド・ポー ボーテ」「NARS」「エリクシール」「アネッサ」などを展開する日本最大手の化粧品メーカー。日本・中国・アジアパシフィック・米州・欧州・トラベルリテールの地域別6セグメント体制。プレステージ(高価格帯)スキンケアを中核に、グローバル120以上の国・地域で事業を展開する。
稼ぐ力|営業利益率
D(弱い)0.8%
業種平均 10.9%
成長|売上成長率
B(標準)+1.8%
業種平均 5.3%
効率|ROE
D(弱い)-1.7%
業種平均 7.5%
体力|自己資本比率
A(高い)42.8%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
——
赤字のため算出不能
還元|配当利回り
B(標準)1.4%
一般的な目安 2.0%
要旨素材・化学の平均を下回る収益力。成長は緩やか、財務は厚め。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。
01何で儲けているのか
売上の約29%は「日本」が占め、この事業の利益率は7.0%。全社の営業利益率は0.8%です。
売上はどこから9,900億円
日本2,840億円・29%中国2,500億円・25%米州1,190億円欧州1,330億円トラベルリテール860億円
細い帯=アジアパシフィック 720億円、その他 450億円。内訳は裏の表にも
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 80億円(0.8%)
費用9,820億円・99%
↓ 残った80億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 430億円
日本200億円・47%アジアパシフィック110億円・26%欧州120億円・28%
アジアパシフィックは売上の7%で、利益の26%を稼ぐ。赤字の中国(0百万円)、米州(-20億円)、トラベルリテール(-150億円)、その他(-180億円)は帯に含めていない。セグメント計は全社・消去項目を含まないため連結(80億円)と一致しない。
提供価値
SHISEIDO・クレ・ド・ポー ボーテ・NARS等のプレステージブランド群を世界展開する化粧品大手。日本発のスキンケア技術と高級ブランド力が強みだが、売上の約4分の1を占める中国とトラベルリテール(免税)への依存が業績変動要因。
仕入れ先・パートナー
容器・パッケージ
資生堂パッケージング / 樹脂・ガラスメーカー
ボトル・ジャー・紙箱(樹脂・ガラス・紙・金属)
原料・香料
BASF / DSM / 国内香料メーカー
化粧品原料・界面活性剤・香料・美容成分
OEM・受託製造
国内外OEMパートナー
プレステージ外ブランドの委託生産
研究・特許成分
資生堂みらい開発研究所
レチノール・4MSK等の独自有効成分・処方
物流・倉庫
国内物流/グローバル供給網
那須・大阪工場発のグローバル配送
資生堂(コア活動)
R&D・処方開発
研究開発費 約2.6%みらい開発研究所を核にスキンケア有効成分・独自処方を開発
スキンビューティー美白・抗老化皮膚科学特許成分
↓
ブランド・マーケティング
SHISEIDO・クレドポー・NARS等の高級ブランドへ集中投資
プレステージブランド広告宣伝カウンセリング販売
↓
国内製造(メイドインジャパン)
那須・大阪・久喜の国内工場で高品質スキンケアを生産
国内工場品質管理供給能力増強
↓
免税・トラベルリテール
売上 1,078億円空港免税店・海南島向けの旅行者消費を取り込む販路
免税店海南島訪日インバウンド
顧客セグメント
日本市場
国内百貨店・ドラッグストア顧客
SHISEIDO・エリクシール・クレドポー
日本事業 増収牽引
中国市場
中国の店頭・EC消費者
厳しい市場環境で実質減収
中国事業 約2,500億円
トラベルリテール
免税店・海南島・韓国の旅行者
中国人旅行者消費の減速が直撃
約1,078億円(18.6%減)
米州・欧州
NARS・ドランクエレファント顧客
欧州が堅調・米プレステージ展開
EC・デジタル
Tmall・自社EC・越境EC
オンライン直販チャネルの拡大
コストフロー(仕入れ先へ)
売上原価+販管費・マーケ費 約9,830億円
売上フロー(顧客から)
売上収益 約9,906億円
営業利益
営業利益 76億円(0.8%)※コア営業利益 364億円
02強みと、見ておくべきリスク
競争優位性
100年超のブランド資産と、スキンビューティー領域に集中した高価格帯ポートフォリオ。アネッサ・エリクシール等の日本発ブランドのアジアでの強い支持、独自の皮膚科学研究(R&D売上比約3%)が差別化要因。NARS等のメイクアップ、米欧のフレグランス事業も収益基盤。
主なリスク
2024年12月期は日本・欧州・アジアパシフィックの伸長で売上は前期比+1.8%の増収となったが、構造改革費用・拠点減損・引当金計上が利益を圧迫し、IFRS営業利益は前期比-73%、最終損益は赤字に転落した。中国市場への高い依存と現地景気・日本産化粧品への需要変動、福島処理水放出後の中国・香港での日本製品忌避影響の残存、トラベルリテール(免税)チャネルの在庫調整長期化、円安による海外原材料コスト増がリスク要因。