ZAIBIZ|企業分析

メルカリ4385有報もと概算

東証プライム・IT・通信|2025年6月期 通期
売上収益
1,926億円
営業利益
278億円
ROE
30.5%
概要詳細
このページの要点
  • 日本のフリマが営業利益348億円。全社の利益はここが源泉
  • 米国は売上364億円で利益7億円。まだ稼ぐ段階に入っていない
  • ROE30.5%は収録企業でも屈指の高さ

01メルカリは、何で儲けている会社?

A. 個人どうしの売り買いから、手数料を取ること。在庫を持たないから利益率が高い

メルカリの商売の仕組み — 誰から誰へ、お金が動くか

¥お金モノ・サービス情報・契約
出品者個人・小規模事業者メルカリマーケットプレイス日本 売上 1,498億円米国事業売上 364億円決済・与信メルペイ・メルカード購入者日本・米国の利用者メルペイ・メルカード決済と後払い利用が増えるほど手数料も増える¥¥¥出品・掲載売上金の受け取り代金の支払い商品・サービス決済・与信をグループ内で回す日本のフリマが営業利益348億円。全社の利益はここが源泉米国は売上364億円で利益7億円。まだ稼ぐ段階に入っていない※金額は第13期有報(25/6期)

細かいところは、画面をピンチで拡大して見てください

1

自分では何も仕入れない

出品するのは個人、買うのも個人。メルカリは場所と決済と信用を用意して、成立した取引から手数料を取る。在庫も物流倉庫も原則として持たない。

2

日本事業の利益率は23.3%

日本の売上1,498億円に対しセグメント利益348億円。取引が増えるほど費用は比例して増えないという、場を提供する商売の性質が出ている。

3

メルペイが取引を太らせる

決済と後払いを自前で持つことで、売上金がそのまま次の買い物に回る。お金がアプリの中に留まるほど、手数料の機会も増える。

02売上1,926億円は、何でできている?

A. 8割が日本。米国はまだ2割。

売上収益1,926億円25/6期・連結・IFRS
日本1,498億円フリマとメルペイ。セグメント利益348億円(23.3%)
米国364億円Mercari US。セグメント利益7億円
その他64億円上記に含まれない事業

日本と米国で、利益の出方がまるで違う。日本は売上の23%が利益として残るのに対し、米国は2%。同じ仕組みでも、利用者の数が一定を超えないと場の商売は儲からないことを示している。

研究開発費は3.4億円と小さい。技術に大きく投じる会社ではなく、利用者の数そのものが資産という位置づけになる。

03なぜメルカリは効率がいい?

A. 商品を持たず、場所だけを提供しているから。

1

ROE30.5%、営業利益率14.5%

在庫を抱えないため、売上が増えても仕入れは増えない。総資産5,438億円に対して売上1,926億円という軽さも、効率の高さにつながっている。

2

利用者が多いほど、さらに集まる

出品が多いから買い手が来て、買い手が多いから出品が増える。この循環に入った市場(日本)と、まだの市場(米国)の差が、そのまま利益率の差になっている。

04いま、何と戦っている?

同期の実績より

A. 米国の採算と、国内の伸びしろ。

海外

米国は売上364億円で利益7億円

日本と同じ仕組みでも、利用者の密度が足りないと利益にならない。撤退か、投資を続けて循環に入るかの判断が問われる。

国内

日本の利用者はすでに広く行き渡った

国内の伸びしろは、新規利用者よりも1人あたりの取引回数と、決済・後払いの利用に移っている。

05他のネット企業と、何が違う?

A. 在庫を持たないぶん、身軽なこと。

メルカリ楽天ソフトバンク
売上収益1,926億円2.28兆円6.54兆円
営業利益率14.5%2.3%15.1%
ROE30.5%▲18.4%20.5%
総資産/売上2.8倍11.6倍2.5倍
最終損益+261億円▲1,624億円+5,261億円

各社の直近有価証券報告書より(メルカリは25/6期、楽天は24/12期、ソフトバンクは25/3期)。

06利益が1年で倍近くに。なぜ?

A. 売上が2.8%しか増えていない。増えたのは利益率。

売上収益は1,874億円から1,926億円へ+2.8%。それに対して営業利益は175億円から278億円へ+59%、親会社帰属利益は135億円から261億円へ+94%と、ほぼ倍になった。

規模を増やさずに利益を増やした年であり、費用の使い方を見直した結果と読める。ROEも21.2%から30.5%へ上がっている。

5年の推移
指標22/6期23/6期24/6期25/6期
売上収益1,470億円1,720億円1,874億円1,926億円
親会社帰属利益▲757億円131億円135億円261億円
ROE-28.9%21.2%30.5%
総資産3,452億円4,183億円5,018億円5,438億円

22/6期は米国事業などの損失で最終赤字だった。そこから3年で黒字が定着し、25/6期に利益が一段上がった。日本基準からIFRSへ移行しているため、期によって開示が異なる。

--まとめ

メルカリは、個人どうしの取引の場を用意して手数料を得る会社。在庫を持たない身軽さでROE30.5%を出す一方、利益の源泉はほぼ日本事業に偏る。米国が同じ循環に入れるかどうかが、次の成長の分かれ目になる。

ほかの会社を読むときも、同じ3つの問いが使える
  • 第二の柱はあるか(本業の隣で稼ぐ仕組み)
  • 1個あたりに割るといくらか(規模の錯覚を外す)
  • 連結の外に誰がいるか(勢力圏は関係会社の欄に出る)

出典: メルカリ 第13期 有価証券報告書(EDINET S100WQDW・2025年9月24日提出)。株価・PER等のマーケット情報は詳細ページにある。

07同じ業界のほかの会社

IT・通信で営業利益率が高い3社

このページの数字はどこから来ているか

財務数値
メルカリの有価証券報告書(2025年6月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
決算短信・決算説明会資料 2025年6月期(2025年8月5日発表)
会社計画
2025年8月5日発表(2025年6月期 決算説明会)
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

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