ZAIBIZ|企業分析

三菱ケミカルグループ4188有報もと概算

東証プライム・素材・化学|2025年3月期 通期
¥1,095 ▲9(+0.83%)
時価総額 1.58兆円|2026年6月26日時点
概要詳細

三菱ケミカルグループは、化学品から機能性材料、産業ガス、医薬品まで手がける国内最大の総合化学メーカー。スペシャリティマテリアルズ(高機能フィルム・電池材料等)、MMA&デリバティブズ(アクリル樹脂で世界首位級)、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ(石化基盤)、産業ガス(日本酸素HD)、ファーマ(田辺三菱製薬)の5セグメント体制。2024年11月に中期経営計画「新中計2029」を公表し、ファーマ・産業ガス事業の切り出しを含むポートフォリオ改革を進める。

稼ぐ力|営業利益率
C(低め)4.5%
業種平均 10.9%
成長|売上成長率
B(標準)+0.5%
業種平均 5.3%
効率|ROE
C(低め)2.6%
業種平均 7.5%
体力|自己資本比率
B(標準)29.5%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
D(弱い)34.6倍
業種平均 23.4倍
還元|配当利回り
A(高い)2.9%
一般的な目安 2.0%
要旨素材・化学の平均を下回る収益力。成長は緩やか、財務は標準的。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。

01何で儲けているのか

売上の約31%は「産業ガス」が占め、この事業の利益率は14.2%。全社の営業利益率は4.5%です。

売上はどこから4.41兆円
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 1,967億円(4.5%)
↓ 残った1,967億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 3,110億円
産業ガスは売上の31%で、利益の60%を稼ぐ。赤字のベーシックマテリアルズ&ポリマーズ(-160億円)は帯に含めていない。セグメント計は全社・消去項目を含まないため連結(1,967億円)と一致しない。
提供価値
国内最大の総合化学。MMA(メタクリル酸メチル)モノマーで世界シェア約4割の首位を握り、機能商品(半導体・ディスプレイ材料、炭素繊維)から石化、産業ガス(日本酸素HD)、医薬(田辺三菱製薬)までを束ねる多角化コングロマリット。売上収益 約4兆円規模で、KAITEKI経営のもと事業ポートフォリオの選択と集中を進める。
仕入れ先・パートナー
ナフサ・石化原料
ENEOS / 出光興産 / 中東産油国
ナフサ・エチレン等の石化基礎原料
原燃料費が原価の主因
電力・エネルギー
国内電力会社 / 自家発電
エチレンプラント・電解プロセス用の大量電力・蒸気
炭素繊維前駆体
アクリロニトリル・PAN原料メーカー
炭素繊維(パイロフィル)用アクリル繊維原料
希少金属・触媒
触媒・レアメタル調達先
石化・電池材料向け触媒、正極材原料
医薬原薬・委託
原薬(API)サプライヤー / CMO
田辺三菱製薬向けの原薬・中間体
三菱ケミカルグループ(コア活動)
MMA・機能化学(スペシャリティ)
スペシャリティマテリアルズが収益の柱
MMAモノマー〜アクリル樹脂で世界シェア約4割の首位。英Lucite由来のAlpha法(C2/メチルプロピオネート経由)で低コスト量産し、MMA主要3製法を世界で唯一全て保有
MMA世界首位Alpha法アクリル樹脂3製法唯一全保有
↓
機能商品(電子・高機能材料)
半導体・ディスプレイ材料、炭素繊維「パイロフィル」、高機能フィルム、電池材料を開発・量産
半導体材料炭素繊維OLED材料電池材料
↓
石化・産業ガス(ベーシック)
構造改革・縮小方針
茨城・岡山等のコンビナートでエチレン等の基礎化学品を量産、日本酸素HDで産業ガスを供給
エチレンクラッカー産業ガス(日本酸素HD)コンビナート再編
↓
医薬(田辺三菱製薬)
中枢神経・免疫炎症・ワクチン領域の新薬を開発販売(2025年に米Bainへ売却完了)
田辺三菱製薬中枢神経ポートフォリオ売却
顧客セグメント
半導体・電子
TSMC / Samsung / 国内デバイスメーカー
半導体・ディスプレイ向け機能材料、封止・回路材料
機能商品の高付加価値領域
航空機・産業
ボーイング / 自動車・スポーツ用品
炭素繊維「パイロフィル」と複合材(軽量化部材)
化学・樹脂加工
アクリル板・塗料・成形メーカー
MMA・アクリル樹脂、機能性樹脂・フィルムの素材供給
MMA世界シェア約4割
医療・患者
病院・調剤薬局・医療機関
田辺三菱製薬の中枢神経・免疫疾患治療薬
海外市場
米州・アジア・欧州の産業顧客
石化・機能商品・産業ガスをグローバル供給
海外売上比率が過半
コストフロー(仕入れ先へ)
売上原価+販管費 約4.1兆円(原燃料・エネルギー・物流費)
売上フロー(顧客から)
売上収益 約4.4兆円(FY2025/3)
営業利益
コア営業利益 約3,000億円規模(約6.8%)

02強みと、見ておくべきリスク

競争優位性

石化からスペシャリティ、産業ガス、医薬品まで広がる国内最大級の事業規模と技術基盤。MMA(アクリル樹脂原料)で世界トップシェア、日本酸素HDを通じた産業ガスの安定収益基盤を持つ。構造改革によりコア営業利益は前期比+43%と大幅改善し、収益力の底上げが進む。

主なリスク

石化基盤(ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ)はコア営業利益が赤字で、ナフサ市況・中国需要の影響を強く受ける。構造改革に伴う一過性費用や減損で営業利益・純利益は大幅減益、配当性向は101%と利益を上回る還元が続く。有利子負債2.2兆円・自己資本比率29.5%と財務レバレッジが高く、金利・為替変動への感応度が大きい。

03同じ業界のほかの会社

素材・化学で営業利益率が高い3社

このページの数字はどこから来ているか

財務数値
三菱ケミカルグループの有価証券報告書(2025年3月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
決算短信・有価証券報告書 2025年3月期(2025年6月提出)
会社計画
2025年5月13日発表
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

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