信越化学工業4063有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
塩化ビニル樹脂で世界的に高いシェアを持つ米シンテック事業と、世界的に高いシェアを握る半導体ウエハー事業を二本柱とする総合化学メーカー。塩ビ・シリコーン等の「生活環境基盤材料」と、半導体シリコン・フォトレジスト等の「電子材料」を中核に、機能性化学品・加工事業を加えて構成する。市況耐性の異なる複数事業の組み合わせにより、製造業として高水準の営業利益率を維持してきた。徹底した低コスト・高稼働の生産体制と健全な財務基盤が収益力を支える。
02業績の推移
直近4四半期の売上は2.55兆円で、前年の同じ4四半期から+0.8%。営業利益率は24.9%、ROEは10.2%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 6,200億円 | 1,850億円 | 29.8% | 1,350億円 | ¥5,980 |
| 24Q2 | 6,300億円 | 1,900億円 | 30.2% | 1,380億円 | ¥5,640 |
| 24Q3 | 6,400億円 | 1,850億円 | 28.9% | 1,330億円 | ¥5,320 |
| 24Q4 | 6,400億円 | 1,820億円 | 28.4% | 1,280億円 | ¥5,510 |
| 25Q1 | 6,300億円 | 1,620億円 | 25.7% | 1,200億円 | ¥5,680 |
| 25Q2 | 6,400億円 | 1,600億円 | 25.0% | 1,190億円 | ¥5,750 |
| 25Q3 | 6,400億円 | 1,580億円 | 24.7% | 1,180億円 | ¥5,890 |
| 25Q4 | 6,400億円 | 1,550億円 | 24.2% | 1,170億円 | ¥5,820 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 2.53兆円 | 7,420億円 | 29.3% | 5,340億円 | — |
| FY25 | 2.55兆円 | 6,350億円 | 24.9% | 4,740億円 | +0.8% |
03会社計画 — 27/3期 アナリスト経常予想
会社計画は未収録です。営業利益率24.7%は素材・化学8社中1位で、業界平均10.9%との差は13.8ポイントです。
会社の見立て:信越化学は2026年3月期決算時点で2027年3月期の会社業績予想を開示していない。本数値は市場(アナリスト)コンセンサスを基にした参考値であり、半導体シリコン市況の底打ちと塩ビ需要の回復を前提とする。為替前提は1ドル145円。会社予想未開示・アナリスト経常予想ベース(2026年4月28日決算時点で会社2027年3月期予想は非開示)
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上2.55兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は4,740億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 38.4% |
| 国内法人・金融機関 | 24.1% |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | 16.8% |
| 個人・その他 | 14.5% |
| 日本カストディ銀行 | 6.2% |
06経営の体制
安全・環境を重視した事業運営のもと、製造現場を支える人材の育成と多様な働き方の推進を通じて、持続的な競争力の確保に取り組む。
07経営方針と課題 — 有報から
塩ビと半導体材料という需要特性の異なる二大事業を軸に、低コスト・高効率の生産体制を維持しながら、市況変動局面でも高収益を確保する経営を志向する。半導体・電子材料分野の中長期的な需要拡大を見据えた設備投資を進める一方、財務の健全性を重視した規律ある投資判断を行う。
- 01半導体メモリ市況の変動に左右されるウエハー需要に対し、生産・投資の柔軟性を高めること
- 02米国住宅市場の金利動向に依存する塩ビ需要の変動に備え、コスト競争力を維持すること
- 03設備投資負担の増大と収益性の両立を図り、健全財務を維持すること
半導体メモリ市況や米国住宅市場の動向が、ウエハー・塩ビの需要を通じて業績を左右する。
海外売上比率が高く、円高進行は海外収益の円換算額を目減りさせる。
原料・エネルギー価格の高騰が製造コストを押し上げ、収益を圧迫しうる。
大規模投資の負担増や資材調達環境の変化が中期的な収益に影響しうる。
08投資の中身
半導体ウエハーの微細化対応やフォトレジスト等の電子材料、機能性化学品の高付加価値化に向けた研究開発を継続している。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、営業利益と株価が逆に動く傾向がうかがえます。金利・市況など業績以外の要因が効いている可能性があります。