住友化学4005有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
住友化学は、石油化学・基礎化学から情報電子化学、健康・農業関連、医薬品まで幅広く手がける総合化学メーカーです。石化・基礎化学のエッセンシャルケミカルズ、半導体・ディスプレイ材料の情報電子化学、エネルギー&機能材料、農薬などの健康・農業関連、そして医薬品の各領域で事業を展開しています。偏光フィルムやフォトレジストといった高機能材料に強みを持つ一方、石化はナフサ市況や海外需要に業績が左右されます。前期の大規模減損を経て構造改革を進めている段階にあります。
02業績の推移
直近4四半期の売上は2.61兆円で、前年の同じ4四半期から+6.5%。営業利益率は7.4%、ROEは4.3%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 5,900億円 | 50億円 | 0.8% | -500億円 | ¥350 |
| 24Q2 | 6,100億円 | 60億円 | 1.0% | -600億円 | ¥320 |
| 24Q3 | 6,200億円 | 20億円 | 0.3% | -800億円 | ¥290 |
| 24Q4 | 6,270億円 | 10億円 | 0.2% | -1,220億円 | ¥310 |
| 25Q1 | 6,300億円 | 400億円 | 6.3% | 80億円 | ¥330 |
| 25Q2 | 6,500億円 | 450億円 | 6.9% | 100億円 | ¥345 |
| 25Q3 | 6,500億円 | 480億円 | 7.4% | 100億円 | ¥355 |
| 25Q4 | 6,760億円 | 600億円 | 8.9% | 106億円 | ¥360 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 2.45兆円 | 140億円 | 0.6% | -3,120億円 | — |
| FY25 | 2.61兆円 | 1,930億円 | 7.4% | 386億円 | +6.5% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率7.4%は素材・化学8社中5位で、業界平均10.9%との差は-3.5ポイントです。
会社の見立て:2026年3月期予想は石化市況の緩やかな回復と構造改革(不採算事業の整理・固定費削減)の通年効果を織り込み、コア営業利益1,700億円・親会社所有者帰属当期利益700億円を見込む。前期営業利益1,930億円にはペトロ・ラービグの債務免除に伴う持分法投資利益(一時的要因)が含まれるため、予想営業利益1,700億円は前期比減(一時要因の剥落)となる。サウジ合弁ペトロ・ラービグの収益改善と情報電子化学・ヘルスケアの伸長が前提。為替・ナフサ市況の変動が引き続き感応度の大きい変数。2025年5月14日発表
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上2.61兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は386億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 30.5% |
| 個人・その他 | 22.0% |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | 13.8% |
| 日本カストディ銀行 | 5.9% |
| 日本生命保険 | 3.5% |
06経営の体制
多様な事業を支える研究・技術人材の育成やダイバーシティ推進に取り組み、安全・環境に配慮したサステナビリティ経営を進めているとみられる。
07経営方針と課題 — 有報から
不採算事業の整理と固定費削減を柱とする構造改革を進め、市況変動に強い事業ポートフォリオへの転換を志向しているとみられます。石化への依存度を下げつつ、情報電子化学など付加価値の高い分野に経営資源を振り向ける方向性がうかがえます。財務レバレッジが高いため、財務体質の改善と収益の安定化が中期の重要テーマと考えられます。
- 01石化事業のナフサ市況や海外需要への依存を軽減し収益の変動を抑えること
- 02有利子負債の圧縮と自己資本の充実による財務体質の改善を進めること
- 03医薬品事業の収益回復と情報電子化学など高付加価値分野の成長を実現すること
石化・基礎化学はナフサ市況や海外需要、合弁事業の市況に強く依存し、業績の変動が大きい。
財務レバレッジが高く、金利や為替の変動が調達コストや業績への感応度を高める要因となる。
医薬品事業の収益回復の遅れが引き続き業績の重荷となる可能性がある。
原燃料価格の高騰が製造コストを押し上げ、採算を圧迫する要因となり得る。
08投資の中身
半導体・ディスプレイ向けの情報電子化学材料や、農薬・医薬など各分野で研究開発を継続し、高機能・高付加価値製品の創出に注力しているとみられる。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、本業の利益と株価が同じ方向に動く傾向がうかがえます。