旭化成3407有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
旭化成は総合化学メーカーで、事業はマテリアル(石化・繊維・電子材料等)、住宅(ヘーベルハウス)、ヘルスケア(医薬・医療機器)の3領域に多角化しています。化学一辺倒ではなく、景気変動の異なる住宅・医療事業を抱える点が特徴で、ヘルスケアでは救命救急機器の事業を擁します。生活用品から半導体向け電子材料、医薬・医療機器まで幅広い技術ポートフォリオを持ちます。特定事業の不振を他事業が補完しやすい構造です。
02業績の推移
直近4四半期の売上は3.04兆円で、前年の同じ4四半期から+9.4%。営業利益率は7.0%、ROEは7.3%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 6,800億円 | 340億円 | 5.0% | 100億円 | ¥1,020 |
| 24Q2 | 6,900億円 | 360億円 | 5.2% | 110億円 | ¥1,080 |
| 24Q3 | 7,000億円 | 350億円 | 5.0% | 110億円 | ¥1,010 |
| 24Q4 | 7,100億円 | 360億円 | 5.1% | 110億円 | ¥980 |
| 25Q1 | 7,400億円 | 500億円 | 6.8% | 320億円 | ¥1,050 |
| 25Q2 | 7,600億円 | 540億円 | 7.1% | 350億円 | ¥1,090 |
| 25Q3 | 7,700億円 | 550億円 | 7.1% | 360億円 | ¥1,120 |
| 25Q4 | 7,700億円 | 530億円 | 6.9% | 320億円 | ¥1,150 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 2.78兆円 | 1,410億円 | 5.1% | 430億円 | — |
| FY25 | 3.04兆円 | 2,120億円 | 7.0% | 1,350億円 | +9.4% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率7.0%は素材・化学8社中6位で、業界平均10.9%との差は-3.9ポイントです。
会社の見立て:営業利益は微増の過去最高更新計画だが、純利益は前期に計上した株式売却益等の特別利益の反動で減益見込み。米国関税・石化市況の不透明感を織り込む。2025年5月9日発表
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上3.04兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は1,350億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国法人等 | 33.5% |
| 個人・その他 | 24.1% |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | 16.2% |
| 日本カストディ銀行 | 6.8% |
| 明治安田生命保険 | 2.4% |
06経営の体制
化学・住宅・医療という異なる専門性を持つ多様な人材の確保・育成に取り組んでいます。事業の多角化を支える人材基盤の強化をサステナビリティの重点としています。
07経営方針と課題 — 有報から
市況耐性の異なる3本柱による収益の安定性を軸に、多角化経営を継続する方針です。石化事業の市況変動を住宅・ヘルスケアが補完する構造を生かしつつ、成長領域である電子材料や医療分野へ資源を振り向けています。石化の再編など構造改革を進め、収益力の底上げを図っています。
- 01中国勢の供給過剰で交易条件が悪化する石化事業の構造改革を進めること。
- 02国内住宅市場の縮小と建築コスト上昇に対応すること。
- 03ヘルスケアの開発・買収負担を管理し、のれん減損リスクに備えること。
中国勢の供給過剰などによる石化市況の変動が、交易条件と採算を悪化させる要因となります。
国内住宅市場の縮小と建築コストの上昇が、住宅事業の収益を圧迫し得ます。
ヘルスケアの開発・買収負担が大きく、のれん減損が生じる可能性があります。
米国の関税政策や円高による海外収益の目減りが業績に影響を及ぼし得ます。
08投資の中身
半導体向け電子材料や高機能素材、医薬・医療機器など幅広い領域で研究開発を進めています。多角化した事業を横断する技術の融合による新たな価値創出に取り組んでいます。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、本業の利益と株価が同じ方向に動く傾向がうかがえます。