ニトリホールディングス9843有報もと概算
東証プライム・小売|2025年3月期 通期
¥14,500 ▲120(+0.84%)
時価総額 1.6兆円|2026年6月26日時点
概要詳細
ニトリホールディングスは「お、ねだん以上。」を掲げる家具・インテリアSPA(製造物流小売)最大手。商品企画から海外自社・委託工場での製造、グローバル物流、国内外約1,000店舗での小売までを一気通貫で手がける。2020年に島忠を子会社化しホームセンター領域も展開。
稼ぐ力|営業利益率
A(高い)12.7%
業種平均 8.8%
成長|売上成長率
B(標準)+3.6%
業種平均 5.9%
効率|ROE
A(高い)9.1%
業種平均 10.4%
体力|自己資本比率
A(高い)59.2%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
C(低め)20.1倍
業種平均 50.6倍
還元|配当利回り
B(標準)1.0%
一般的な目安 2.0%
要旨小売の平均を上回る収益力。成長は緩やか、財務は厚め。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。
01何で儲けているのか
売上の約84%は「ニトリ事業」が占め、この事業の利益率は15.6%。全社の営業利益率は12.7%です。
売上はどこから9,290億円
ニトリ事業7,810億円・84%島忠事業1,390億円
細い帯=その他(金融・海外等) 90億円。内訳は裏の表にも
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 1,177億円(12.7%)
費用8,113億円・87%利益1,177億円
↓ 残った1,177億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 1,230億円
ニトリ事業1,220億円・99%
ニトリ事業は売上の84%で、利益の99%を稼ぐ。赤字のその他(金融・海外等)(-50億円)は帯に含めていない。細い帯=島忠事業。セグメント計は全社・消去項目を含まないため連結(1,177億円)と一致しない。
提供価値
家具・インテリアの企画〜海外自社製造〜物流〜販売を垂直統合した「製造物流小売業(SPA)」。「お、ねだん以上。」を体現する高品質×低価格で、営業利益率約13%という小売では突出した収益性を実現。
仕入れ先・パートナー
海外自社工場
ニトリファニチャー(ベトナム・インドネシア工場)
ソファ・ベッド等の自社製造家具
自社生産で中間マージン排除
原材料
ASEAN・チリ・NZ等の木材・生地サプライヤー
木材・ウレタン・ファブリック等
海外委託工場
中国・東南アジアの協力工場
OEM/ODM委託生産品
調達の大半を海外に集約
国際・国内物流
ホームロジスティクス(自社物流子会社)
海外物流センター(中国太倉・ベトナム)〜国内DC〜店舗配送
海運・輸入
コンテナ船社・通関業者
海上輸送・通関(為替・輸送コストの変動要因)
ニトリホールディングス(コア活動)
商品企画 / デザイン
取扱SKU 約2万点暮らし提案を起点にコーディネート全体を自社企画し、ロングセラー商品を開発
お、ねだん以上。トータルコーディネートPB比率ほぼ100%
↓
海外自社製造(SPA)
ベトナム・インドネシアの自社工場と海外協力工場で内製・委託を組み合わせ製造
自社工場海外調達コスト統制
↓
自前物流(製造物流小売)
国内外 約1,000店超を供給ホームロジスティクスが海外DC〜国内DC〜店舗配送・組立設置まで一貫運営
自社物流網海外物流センターラストワンマイル
↓
多業態店舗 / EC
ニトリ・デコホーム・Nプラス・島忠を国内外で多店舗展開、ECも拡大
店舗約1,000アジアNo.1EC強化
顧客セグメント
国内一般消費者
日本全国の家庭・新生活層
ニトリ・デコホーム・島忠で家具〜日用品を購入
国内売上の中核
アジア消費者
台湾・中国・東南アジアの家庭
海外約213店、アジアのホームファニシングNo.1
海外店舗 拡大中
ホームセンター客
島忠・ホームズの来店客
M&Aで取り込んだDIY・ホームセンター需要
EC・アプリ顧客
ニトリ公式EC・ニトリアプリ利用者
店舗在庫連携・大型家具の宅配設置
新規進出市場
インド・新規アジア各国の消費者
2024年インド初出店、2032年3,000店・3兆円を志向
コストフロー(仕入れ先へ)
売上原価+販管費 約8,110億円(為替・物流費・人件費が利益圧迫)
売上フロー(顧客から)
売上収益 約9,288億円(FY2024・2025年3月期、+3.6%)
営業利益
営業利益 約1,177億円(12.7%、増収減益)
02強みと、見ておくべきリスク
競争優位性
原材料調達から製造・物流・販売までを自社で統合するSPAモデルにより、高品質・低価格と業界トップクラスの営業利益率(約13%)を両立。長年の連続増収増益で築いた事業基盤と、自己資本比率約6割の健全な財務体質。為替・物流の内製化でコスト競争力が高い。
主なリスク
円安による輸入原価上昇で2025年3月期は増収ながら営業・最終ともに減益となり、長く続いた連続増益が一服。国内住宅市場・消費の伸び悩み、海外(特に中国)出店の景気・地政学リスク、島忠の収益性改善の遅れも圧迫要因。EC・ホームセンター各社との競争激化も続く。
03同じ業界のほかの会社
小売で営業利益率が高い3社
- ファーストリテイリング営業利益率 16.6%
- セブン&アイHD営業利益率 3.5%
- イオン営業利益率 2.3%