任天堂7974有報もと概算
東証プライム・電機・精密|2025年3月期 通期
¥13,500 ▲56(+0.42%)
時価総額 15.7兆円|2026年6月26日時点
概要詳細
任天堂は、独自の据置・携帯一体型ゲーム機「Nintendo Switch」とそのソフトウェアを企画・開発・販売する世界最大級のゲーム専業メーカー。マリオ・ゼルダ・ポケモン等の強力な自社IPを軸に、ハードとソフトを一体で展開する。2025年3月期はSwitchが発売8年目で世代末期に入り、ハード・ソフトとも減少して大幅減収減益。2025年6月の後継機Switch 2発売を控えた端境期の決算となった。
稼ぐ力|営業利益率
S(際立つ)24.3%
業種平均 17.4%
成長|売上成長率
D(弱い)-30.3%
業種平均 6.2%
効率|ROE
A(高い)12.1%
業種平均 13.3%
体力|自己資本比率
S(際立つ)76.9%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
D(弱い)56.4倍
業種平均 37.8倍
還元|配当利回り
B(標準)1.7%
一般的な目安 2.0%
要旨電機・精密の平均を上回る収益力。売上は前年割れ、財務はきわめて厚い。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。
01何で儲けているのか
売上の約59%は「ソフトウェア」が占め、この事業の利益率は30.1%。全社の営業利益率は24.3%です。
売上はどこから1.16兆円
ソフトウェア6,820億円・59%ハードウェア3,640億円・31%モバイル・IP関連等1,190億円
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 2,825億円(24.3%)
費用8,824億円・76%利益2,825億円・24%
↓ 残った2,825億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 2,830億円
ソフトウェア2,050億円・72%ハードウェア510億円・18%モバイル・IP関連等270億円
ソフトウェアは売上の59%で、利益の72%を稼ぐ。
提供価値
マリオ・ゼルダ・ポケモン等の自社IPを核に、ハード(Switch)×ソフトの垂直統合で「専用機エコシステム」を構築。累計1.5億台超のSwitch基盤の上にデジタル販売・サブスクを乗せ、営業利益率20%超の高収益を実現。
仕入れ先・パートナー
半導体
NVIDIA
Switch用カスタムSoC(Tegra系)の設計・供給
EMS(受託製造)
鴻海(Foxconn)/ サリーナ
Switch本体の組立・量産
外部委託製造
ディスプレイ
シャープ / JDI等
本体液晶・有機ELパネル
ソフト開発
ゲームフリーク / HAL研究所等
ポケモン・星のカービィ等の外部開発
IP・キャラ協業
The Pokémon Company / クリーチャーズ
ポケモンIPの共同管理・ライセンス
任天堂(コア活動)
ハード × ソフト統合
Switch累計1.5億台超自社開発のSwitchに自社IPソフトを乗せ、専用機エコシステムで囲い込む
Switchファーストパーティ垂直統合
↓
自社IPの創出・運用
マリオ・ゼルダ・どうぶつの森等の強力IPを社内スタジオが継続的に開発
マリオゼルダスプラトゥーン
↓
デジタル & 課金基盤
ニンテンドーeショップのDL販売とNintendo Switch Onlineで継続課金を拡大
DL販売Switch OnlineDLC
↓
IPの多面展開
映画・USJ・グッズへのIP展開でゲーム外収益とブランド価値を増幅
映画(ザ・スーパーマリオ)USJライセンス
顧客セグメント
ゲーマー
Switchユーザー(個人)
本体・パッケージ/DLソフト・DLC購入
Switch累計1.5億台超
ファミリー層
親子・ライトユーザー
あつ森・マリオ等の家庭向けタイトル
課金会員
Switch Online加入者
オンライン対戦・クラシック配信のサブスク
サブスク継続課金
IPパートナー
USJ / イルミネーション等
テーマパーク・映画でのIPライセンス
ファン・小売
Nintendo TOKYO / グッズ購入層
キャラクター商品・直営店販売
コストフロー(仕入れ先へ)
売上原価+販管費 約8,800億円
売上フロー(顧客から)
売上高 約1.16兆円
営業利益
営業利益 約2,825億円(約24.3%)
02強みと、見ておくべきリスク
競争優位性
マリオ・ゼルダ・ポケモン等、世代を超えて愛される独自IP群。ハードとソフトを自社で一体設計する「垂直統合」モデルで高い利益率を実現。実質無借金で純資産2.3兆円超の鉄壁の財務基盤。デジタル販売比率の上昇とSwitch Onlineの会員課金がストック収益化を進める。
主なリスク
据置型ゲーム機ビジネスは製品サイクルへの依存が大きく、世代交代期に業績が大きく振れる構造的リスク。Switch 2の量産立ち上げ・販売台数が想定を下回ると業績下振れ。為替(円高反転)感応度が高い海外売上中心の収益構造。スマホゲーム・サブスクとの競合。