村田製作所6981有報もと概算
東証プライム・電機・精密|2025年3月期 通期
¥2,400 ▲18(+0.76%)
時価総額 4.7兆円|2026年6月26日時点
概要詳細
村田製作所は、積層セラミックコンデンサ(MLCC)で世界シェア首位を誇る電子部品メーカー。スマートフォン・車載・データセンター向けにMLCC、通信モジュール、SAWフィルタ、二次電池などを供給する。材料からの一貫生産体制が強み。
稼ぐ力|営業利益率
A(高い)14.3%
業種平均 17.4%
成長|売上成長率
B(標準)+0.4%
業種平均 6.2%
効率|ROE
A(高い)10.0%
業種平均 13.3%
体力|自己資本比率
S(際立つ)73.7%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
C(低め)22.8倍
業種平均 37.8倍
還元|配当利回り
A(高い)2.2%
一般的な目安 2.0%
要旨電機・精密の平均を下回る収益力。成長は緩やか、財務はきわめて厚い。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。
01何で儲けているのか
売上の約56%は「コンポーネント」が占め、この事業の利益率は19.6%。全社の営業利益率は14.3%です。
売上はどこから1.69兆円
コンポーネント9,200億円・56%デバイス・モジュール7,300億円・44%
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 2,450億円(14.5%)
費用1.44兆円・86%利益2,450億円
↓ 残った2,450億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 2,360億円
コンポーネント1,800億円・76%デバイス・モジュール560億円・24%
コンポーネントは売上の56%で、利益の76%を稼ぐ。セグメント計は全社・消去項目を含まないため連結(2,450億円)と一致しない。
提供価値
MLCC(積層セラミックコンデンサ)世界シェア約40%で首位。0402サイズ等の超小型・高容量品で約60%を握り、独自のセラミック材料・微細積層技術で他社が容易に模倣できない競争優位を確立。営業利益率15%台を維持。
仕入れ先・パートナー
セラミック原料
堺化学 / 日本化学工業等
チタン酸バリウム等の誘電体粉末・微粒子材料
材料の自社合成も内製
電極用金属粉
JFEミネラル / 昭栄化学工業
ニッケル・銅・パラジウムの内部電極用ナノ金属粉
製造装置
内製装置部門(自社開発中心)
積層・印刷・焼成装置を大半自社開発
基板・パッケージ
国内素材メーカー
封止樹脂・実装材料(樹脂多層基板は自社製造)
電力・ユーティリティ
国内外電力会社
焼成炉を支える大容量電力・再エネ調達
村田製作所(コア活動)
材料開発・内製
誘電体セラミック粉末を自社合成し、材料から一貫して垂直統合
チタン酸バリウム粉末ナノ化材料の内製化
↓
MLCC量産
世界シェア約40%数百層の超薄層を積層・焼成し、米粒以下のチップを月数千億個量産
薄層積層技術0402/0201サイズ歩留まり管理
↓
通信モジュール
SAWフィルタ・高周波モジュール等でスマホの通信部品を統合供給
RFモジュールSAWフィルタコネクティビティ
↓
車載・新領域展開
サーバー向け前年比+70%車載・サーバー・データセンター向けに高信頼品をシフト拡大
車載グレードデータセンターEMIフィルタ
顧客セグメント
スマホメーカー
Apple / Samsung / 中華系
iPhone等向けMLCC・RFモジュール(0402で約60%シェア)
スマホ向けが収益の柱
サーバー・DC
AIサーバー / データセンター
AI需要で高容量MLCCが急伸
前年比約+70%
車載・自動車
車載Tier1 / 自動車メーカー
ADAS・EV向け高信頼MLCC・センサー
スマホ比率に迫る成長
EMS・代理店
Foxconn等EMS / 電子部品商社
受託製造・流通経由の幅広い供給
産業・家電
産業機器・白物家電メーカー
汎用コンデンサ・インダクタ
コストフロー(仕入れ先へ)
材料・製造費ほか売上原価+販管費 約1.55兆円
売上フロー(顧客から)
売上収益 約1.83兆円(2025年度・過去最高)
営業利益
営業利益 約2,818億円(15.4%)
02強みと、見ておくべきリスク
競争優位性
MLCCで世界シェア約4割の首位。材料技術と微細積層技術の蓄積により高容量・小型品で他社を圧倒。車載・AIサーバー向けの高信頼性領域で高い価格決定力を持つ。
主なリスク
スマホ市場の成熟と中国景気の影響を受けやすい。MLCCの市況変動による稼働率・収益の振れ、中国・台湾系メーカーとの価格競争、為替(円高)感応度の高さがリスク。