エーザイ4523有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
当社グループは、神経領域(ニューロロジー)とがん領域(オンコロジー)を二本柱とする研究開発型製薬企業であり、認知症治療薬レカネマブと抗がん剤レンビマを主力製品としている。神経領域では長年にわたる創薬知見を活かし、疾患修飾型のアルツハイマー病治療薬を軸に事業を展開している。主力製品は米国のパートナー企業との協業によりグローバルに開発・販売され、海外での展開が今後の成長を左右する。研究開発費が売上に占める比率が高く、認知症治療薬の本格普及を成長ドライバーと位置づけている。
02業績の推移
直近4四半期の売上は7,894億円で、前年の同じ4四半期から+6.4%。営業利益率は6.9%、ROEは5.5%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 23Q1 | 1,800億円 | 130億円 | 7.2% | 130億円 | ¥6,200 |
| 23Q2 | 1,840億円 | 134億円 | 7.3% | 130億円 | ¥6,000 |
| 23Q3 | 1,860億円 | 135億円 | 7.3% | 130億円 | ¥5,800 |
| 23Q4 | 1,919億円 | 135億円 | 7.0% | 129億円 | ¥5,600 |
| 24Q1 | 1,900億円 | 130億円 | 6.8% | 115億円 | ¥5,400 |
| 24Q2 | 1,960億円 | 140億円 | 7.1% | 118億円 | ¥5,100 |
| 24Q3 | 2,000億円 | 130億円 | 6.5% | 113億円 | ¥4,600 |
| 24Q4 | 2,034億円 | 144億円 | 7.1% | 118億円 | ¥4,200 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY23 | 7,419億円 | 534億円 | 7.2% | 519億円 | — |
| FY24 | 7,894億円 | 544億円 | 6.9% | 464億円 | +6.4% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率6.9%は医薬品6社中5位で、業界平均17.1%との差は-10.2ポイントです。
会社の見立て:認知症薬レカネマブ(製品名レケンビ)の米国・日本・中国・欧州などでの普及拡大と抗がん剤レンビマの底堅さにより売上収益は前期並みの約7,900億円、営業利益も約545億円とほぼ横ばいを見込む。一方、レケンビの販売・開発投資の継続等により親会社の所有者に帰属する当期利益はFY2025/3実績464億円に対し約-10.6%減の約415億円と純利益ベースでは減益を予想(前期比は実績464億円基準)。為替前提は1ドル145円。2025年5月15日発表(会社予想)
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上7,894億円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は464億円。
05株主への還元と持ち主
| 金融機関(信託銀行・生損保等) | 44.0% |
| 外国法人等 | 30.0% |
| 個人・その他 | 22.0% |
| 自己株式 | 4.0% |
06経営の体制
創薬を担う専門人材の育成と多様性の推進を重視し、患者と生活者を起点とする理念のもと、医療アクセスの向上や社会課題の解決をサステナビリティ経営の柱に据えている。
07経営方針と課題 — 有報から
認知症をはじめとする神経領域とがん領域に経営資源を集中し、パートナー企業との協業を活かしたグローバル展開を推進する方針である。研究開発への継続投資と主力製品の市場浸透を通じて、中長期の成長と収益の回復を目指している。
- 01認知症治療薬の市場立ち上がりと各国での保険償還の進展を着実に進めること。
- 02研究開発・販売投資と利益水準のバランスを図り収益性を確保すること。
- 03主力製品の特許切れや競合参入に備えたパイプラインの拡充を進めること。
認知症治療薬の市場立ち上がりには診断・モニタリング負担や保険償還の進展度合いなど不確実性があり、想定通りに普及しない可能性がある。
巨額の研究開発・販売投資が先行し、収益への貢献が遅れる場合には利益を圧迫するおそれがある。
主力製品の特許切れや競合品の参入により、収益基盤が影響を受ける可能性がある。
円高の進行や各国の薬価引き下げ圧力が、海外採算や収益に影響を及ぼす可能性がある。
08投資の中身
認知症をはじめとする神経領域とがん領域を重点に、疾患修飾型治療薬や新規作用機序の医薬品の研究開発を進め、パートナー企業との協業も活用してパイプラインの充実を図っている。
09同業のなかでの位置
- 中外製薬営業利益率 44.7%
- アステラス製薬営業利益率 20.5%
- 大塚ホールディングス営業利益率 13.9%
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、営業利益と株価が逆に動く傾向がうかがえます。金利・市況など業績以外の要因が効いている可能性があります。