ZAIBIZ|企業分析

エーザイ4523有報もと概算

東証プライム・医薬品|2025年3月期 通期
¥4,200 ▲32(+0.77%)
時価総額 1.18兆円|2026年6月26日時点
概要詳細

エーザイは「ニューロロジー(神経領域)」と「オンコロジー(がん領域)」を二本柱とする研究開発型製薬企業。認知症(アルツハイマー病)治療薬レカネマブ(製品名レケンビ、米バイオジェンと共同開発・販売)と抗がん剤レンビマ(米メルクと協業)を主力とする。2025年3月期は売上収益が前期比6.4%増の7,894億円、営業利益が同1.8%増の544億円と増収・営業増益となった一方、親会社の所有者に帰属する当期利益は同10.6%減の464億円と最終減益となった(増収・最終減益)。営業段階ではレケンビの売上拡大とレンビマの底堅さで増益を確保したものの、レケンビの世界展開に向けた販売・研究開発投資の継続や税負担要因等が最終利益を圧迫した。研究開発費は売上の2割超を占め、レケンビの本格普及が今後の成長ドライバーと位置づけられる。

稼ぐ力|営業利益率
B(標準)6.9%
業種平均 17.1%
成長|売上成長率
A(高い)+6.4%
業種平均 13.6%
効率|ROE
B(標準)5.5%
業種平均 10.3%
体力|自己資本比率
S(際立つ)60.7%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
C(低め)25.4倍
業種平均 38.0倍
還元|配当利回り
S(際立つ)3.8%
一般的な目安 2.0%
要旨医薬品の平均を下回る収益力。売上は堅調に増加、財務はきわめて厚い。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。

01何で儲けているのか

売上の約42%は「ニューロロジー」が占め、この事業の利益率は6.1%。全社の営業利益率は6.9%です。

売上はどこから7,894億円
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 544億円(6.9%)
↓ 残った544億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 800億円
オンコロジーは売上の28%で、利益の56%を稼ぐ。セグメント計は全社・消去項目を含まないため連結(544億円)と一致しない。
提供価値
認知症(hhc:ヒューマン・ヘルスケア)とがんを2大重点領域に。アルツハイマー病治療剤レケンビ(レカネマブ)と抗がん剤レンビマを軸に、グローバル・パートナーと利益折半でリスク分散しながら高単価の特許医薬品を世界展開。
仕入れ先・パートナー
抗体・原薬
BioArctic AB(スウェーデン)
レカネマブ抗体の創製シーズ(共同研究由来)
ライセンス・マイルストン
原薬・受託製造
国内外CDMO / 自社川島工園
原薬合成・製剤・無菌充填(点滴静注)
研究開発提携
バイオジェン(米)
レケンビの共同開発・治験費用分担
がん共同開発
Merck & Co.(米)
レンビマ+キイトルーダ併用の開発・販促費分担
原材料・資材
化学・包装メーカー
添加剤・バイアル・包装資材
エーザイ(コア活動)
創薬研究 / R&D
R&D費 約1,800億円/年
ニューロロジー(認知症)とオンコロジーを重点に新薬を創製・導出
認知症(Aβ抗体)抗がん剤新規モダリティ
↓
治験・薬事申請
エーザイが開発・薬事をグローバル主導しFDA・PMDA・EMAで承認取得
FDA承認PMDA皮下注製剤申請
↓
製造・品質管理
GMP準拠工場で抗体製剤・経口剤を製造し国際品質基準で安定供給
GMPバイオ製剤安定供給
↓
MR・共同販促
日米欧のMRが医師・病院に直接プロモーション、提携先と利益折半で展開
MR(医薬情報担当者)病院・専門医営業共同商業化
顧客セグメント
認知症専門医・病院
神経内科医・もの忘れ外来
早期アルツハイマー病へのレケンビ点滴投与
レケンビ FY24グローバル売上443億円
腫瘍科医・がん病院
がん専門医・基幹病院
レンビマ(甲状腺・肝・腎がん等)の処方
レンビマ 売上3,285億円(FY24、+10.4%)
薬局・薬剤卸
医薬品卸 / 調剤薬局
アリセプト等の調剤・払い出し
海外市場
米国・欧州・中国・アジア
レケンビのグローバル新発売(独・墺ほか)
レケンビ FY25グローバル見通し765億円
アライアンス先
バイオジェン / Merck
利益折半による共同商業化収益
コストフロー(仕入れ先へ)
売上原価+販管費+R&D費 約7,350億円
売上フロー(顧客から)
売上収益 約7,894億円
営業利益
営業利益 544億円(6.9%)

02強みと、見ておくべきリスク

競争優位性

世界初の疾患修飾型アルツハイマー病治療薬レカネマブ(レケンビ)を擁する認知症領域でのフロントランナー。神経領域での長年の創薬知見とパイプライン。抗がん剤レンビマの安定収益。バイオジェン・メルクとのグローバル協業による販売網。自己資本比率60%超の堅固な財務基盤。

主なリスク

レケンビの市場立ち上がりの不確実性(投与前の診断・モニタリング負担、保険償還の進展度合い、ARIA等の副作用懸念)。巨額の研究開発・販売投資が最終利益を圧迫するリスクは2025年3月期に純利益10.6%減(最終減益)として現実化しており、26/3期も会社予想ベースで純利益約-10.6%減と減益が継続する見込み。レンビマ等の特許切れ・競合参入、円高による海外採算悪化、各国の薬価引き下げ圧力も重なる。

03同じ業界のほかの会社

医薬品で営業利益率が高い3社

このページの数字はどこから来ているか

財務数値
エーザイの有価証券報告書(2025年3月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
決算短信 2025年3月期(2025年5月15日発表)/有価証券報告書
会社計画
2025年5月15日発表(会社予想)
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

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