ZAIBIZ|企業分析

中外製薬4519有報もと概算

東証プライム・医薬品|2024年12月期 通期
¥7,300 ▲95(+1.32%)
時価総額 12.3兆円|2026年6月26日時点
概要詳細

中外製薬はスイス・ロシュ傘下(議決権約60%)のグローバル研究開発型製薬企業。血友病薬「ヘムライブラ」、抗がん剤「アレセンサ」、抗体医薬を主力とし、独自の抗体エンジニアリング技術を強みとする。ロシュとの戦略的アライアンスにより、自社創製品をロシュ経由でグローバル展開し高い輸出収益を得る。2024年12月期は売上収益が前期比19.8%増の1兆1,877億円、営業利益が同27.9%増の5,304億円といずれも過去最高を更新し、営業利益率44.7%という製薬業界屈指の高収益を実現した。

稼ぐ力|営業利益率
S(際立つ)44.7%
業種平均 17.1%
成長|売上成長率
S(際立つ)+19.8%
業種平均 13.6%
効率|ROE
S(際立つ)25.5%
業種平均 10.3%
体力|自己資本比率
S(際立つ)81.4%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
D(弱い)32.1倍
業種平均 38.0倍
還元|配当利回り
B(標準)1.6%
一般的な目安 2.0%
要旨医薬品の平均を上回る収益力。売上は力強く伸長、財務はきわめて厚い。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。

01何で儲けているのか

売上の約52%は「海外売上」が占め、この事業の利益率は50.0%。全社の営業利益率は44.7%です。

売上はどこから1.19兆円
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 5,300億円(44.6%)
↓ 残った5,300億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 5,300億円
海外売上は売上の52%で、利益の58%を稼ぐ。
提供価値
ロシュとの戦略的提携を基盤に、抗体エンジニアリング技術で自社創製したヘムライブラ等の革新的バイオ医薬を生み出す研究開発型製薬企業。Core営業利益率は約47%と国内製薬で突出し、ロシュ向け輸出とロイヤリティ収入が利益を牽引。
仕入れ先・パートナー
親会社・提携先
F.ホフマン・ラ・ロシュ
導入品(ポライビー・アバスチン等)・グローバル開発/販売網・第一選択権
約60%出資の筆頭株主
原薬・バイオ製造
Roche / Genentech
抗体原薬・委受託製造(CMO)
国内生産拠点
宇都宮・浮間・藤枝工場
ヘムライブラ等の自社製造・原薬充填
設備投資 約2,000億円規模
研究基盤
中外ライフサイエンスパーク横浜
創薬研究・抗体エンジニアリング・AI創薬
原材料・資材
培地・試薬・包装資材サプライヤー
細胞培養培地・バイオ製造資材
中外製薬(コア活動)
創薬研究 / 抗体エンジニアリング
研究開発費 約1,800億円/年
リサイクリング抗体・スイッチ抗体など独自技術で自社オリジン品を創製
バイスペシフィック抗体中分子創薬AI/デジタル創薬
↓
ロシュ連携の開発・導出
ロイヤリティ・PS 約1,474億円
自社品をロシュ経由でグローバル展開し、導出ロイヤリティ・プロフィットシェアを獲得
グローバル開発ロイヤリティ収入導入/導出
↓
バイオ医薬の製造・輸出
海外売上 約5,368億円
ヘムライブラ等をロシュ向けに製造輸出、海外売上を拡大
バイオ生産ロシュ向け輸出品質管理
↓
国内マーケティング・MR
オンコロジー・スペシャリティ領域でMRが医療機関へ情報提供
がん領域専門領域特化MR活動
顧客セグメント
親会社・グローバル販売
F.ホフマン・ラ・ロシュ
ヘムライブラ等の製品輸出先かつ世界販売の担い手・ロイヤリティ支払元
海外製商品+ロイヤリティ
国内医療機関
病院・大学病院・専門医
アレセンサ・ヘムライブラ等を処方するがん・専門領域の医師
国内製商品 約4,611億円
医薬品卸
メディパル / アルフレッサ / スズケン
国内製品の流通を担う医薬品卸チャネル
患者・血友病コミュニティ
血友病A・がん患者
ヘムライブラで皮下注により出血を抑制する血友病患者等
海外導出パイプライン
ロシュ経由グローバル市場
次世代自社品の海外導出による将来ロイヤリティ源
コストフロー(仕入れ先へ)
売上原価+研究開発費 約6,000億円(R&D約1,800億円)
売上フロー(顧客から)
売上収益 約1兆1,706億円
営業利益
Core営業利益 約5,561億円(約47.5%)

02強みと、見ておくべきリスク

競争優位性

営業利益率44.7%という極めて高い収益性。ロシュとの提携による海外展開力と安定した輸出・ロイヤルティ収益。ヘムライブラ・アレセンサ等の主力品とオルフォルグリプロン(肥満症経口薬、リリー導出)等の有望パイプライン。実質無借金の堅固な財務(自己資本比率81%超)。

主なリスク

ロシュ依存(売上・パイプラインの相当部分がロシュ関連)による集中リスク、主力品の特許切れ・バイオシミラー参入、新薬開発の失敗・承認遅延、円高による輸出採算悪化、各国の薬価引き下げ圧力。

03同じ業界のほかの会社

医薬品で営業利益率が高い3社

このページの数字はどこから来ているか

財務数値
中外製薬の有価証券報告書(2024年12月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
決算短信 2024年12月期(2025年1月30日発表)/有価証券報告書
会社計画
2025年1月30日発表(会社予想)
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

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