武田薬品工業4502有報もと概算
東証プライム・医薬品|2025年3月期 通期
¥4,300 ▲28(+0.66%)
時価総額 6.8兆円|2026年6月26日時点
概要詳細
武田薬品工業は日本最大の製薬会社で、売上の約8割を海外(特に米国)が占めるグローバル製薬企業。消化器、希少疾患、血漿分画製剤(プラズマ由来製品)、オンコロジー、ニューロサイエンス、ワクチンの6領域に注力。2019年のシャイアー買収(約6.2兆円)で希少疾患・血漿事業を大幅強化した一方、巨額の有利子負債と無形資産償却が利益を圧迫している。
稼ぐ力|営業利益率
C(低め)4.7%
業種平均 17.1%
成長|売上成長率
B(標準)+1.9%
業種平均 13.6%
効率|ROE
C(低め)2.0%
業種平均 10.3%
体力|自己資本比率
B(標準)38.7%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
D(弱い)63.2倍
業種平均 38.0倍
還元|配当利回り
S(際立つ)4.6%
一般的な目安 2.0%
要旨医薬品の平均を下回る収益力。成長は緩やか、財務は標準的。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。
01何で儲けているのか
売上の約36%は「オンコロジー・その他」が占め、この事業の利益率は2.8%。全社の営業利益率は4.7%です。
売上はどこから4.58兆円
消化器1.10兆円・24%希少疾患8,000億円・17%血漿分画製剤(免疫学)1.05兆円・23%オンコロジー・その他1.63兆円・36%
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 2,140億円(4.7%)
費用4.37兆円・95%
↓ 残った2,140億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 2,140億円
消化器780億円・36%希少疾患380億円・18%血漿分画製剤(免疫学)520億円・24%オンコロジー・その他460億円・21%
消化器は売上の24%で、利益の36%を稼ぐ。
提供価値
消化器・希少疾患・血漿分画・がん・神経の5領域に集中。約620億ドルのシャイアー買収でグローバル製薬トップ10入りし、エンタイビオ等のグローバルブランドと血漿事業で安定収益を確保。
仕入れ先・パートナー
原薬・CDMO
Lonza / Catalent / WuXi
バイオ医薬品の原薬製造・受託生産
売上原価 約1.4兆円
血漿原料
BioLife Plasma Services(自社)
全米採血ネットワークからの原料血漿
創薬パートナー
Arrowhead / Protagonist 等
創薬シーズ・パイプライン提携
研究受託
アカデミア・バイオベンチャー
創薬標的・初期化合物のライセンス
包装・物流
DHL / 国内外CMO
コールドチェーン物流・無菌包装
武田薬品工業(コア活動)
研究開発 / R&D
R&D 約7,300億円/年データサイエンス×モダリティで希少疾患・がんの新薬を年間約7,300億円投資で開発
希少疾患細胞・遺伝子治療オンコロジーデングワクチン
↓
血漿分画製剤
BioLifeの採血網から免疫グロブリン・アルブミンを製造する参入障壁の高い事業
免疫グロブリンアルブミン採血ネットワーク
↓
グローバル製造
光・大阪・米欧の拠点で無菌・バイオ製剤を高品質製造
バイオ製造無菌製剤品質保証(GMP)
↓
販売・MR / 市場アクセス
80ヵ国以上でMRと薬価交渉・保険償還を通じグローバルブランドを展開
MR薬価・償還交渉メディカルアフェアーズ
顧客セグメント
病院・専門医
消化器・血液専門医療機関
エンタイビオ(潰瘍性大腸炎)・血漿製剤の処方
主力ブランドの販売先
希少疾患患者
遺伝性血管性浮腫等の患者
タクザイロ等の高単価希少疾患薬
海外市場
米国・欧州・新興国
売上の過半を占める米国を中心としたグローバル展開
米国売上比率 約50%
薬局・卸
メディパル / アルフレッサ等
医療用医薬品の流通・調剤チャネル
新薬パイプライン
次世代モダリティ採用医
細胞・遺伝子治療やデングワクチン(QDENGA)
コストフロー(仕入れ先へ)
売上原価+販管費+R&D+無形資産償却・減損等 約4.2兆円
売上フロー(顧客から)
売上収益 約4.6兆円
営業利益
営業利益 約3,426億円(約7.5%)
02強みと、見ておくべきリスク
競争優位性
血漿分画製剤事業の高い参入障壁とグローバルな製造・調達網。希少疾患領域での独占的ポジション。安定的な配当方針(累進的配当)と幅広い地域分散による売上の安定性。
主なリスク
シャイアー買収由来の巨額有利子負債と無形資産償却・減損リスク、主力薬の特許切れ(パテントクリフ)、後発品・バイオシミラー参入、米国薬価制度改革(IRA)、為替変動リスク。
03同じ業界のほかの会社
医薬品で営業利益率が高い3社
- 中外製薬営業利益率 44.7%
- アステラス製薬営業利益率 20.5%
- 大塚ホールディングス営業利益率 13.9%