味の素2802有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
当社グループは、うま味調味料を起点とする調味料・食品事業、冷凍食品事業、そして半導体パッケージ用絶縁材(ABF)やヘルスケア素材・アミノ酸を扱うアミノサイエンス事業でグローバルに展開する食品・アミノ酸の総合メーカーである。消費財である調味料・加工食品が安定した収益基盤を形成する一方、電子材料ABFやアミノ酸事業が成長を牽引している。半導体パッケージ基板用絶縁材ABFは先端半導体分野で高い市場地位を持ち、生成AI関連の需要拡大が追い風となっている。発酵・アミノ酸技術が食品と素材の両事業に共通する技術基盤である。
02業績の推移
直近4四半期の売上は1.53兆円で、前年の同じ4四半期から+4.9%。営業利益率は10.4%、ROEは8.1%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 3,550億円 | 330億円 | 9.3% | 220億円 | ¥2,800 |
| 24Q2 | 3,680億円 | 360億円 | 9.8% | 230億円 | ¥2,950 |
| 24Q3 | 3,720億円 | 370億円 | 9.9% | 220億円 | ¥3,050 |
| 24Q4 | 3,630億円 | 330億円 | 9.1% | 200億円 | ¥2,875 |
| 25Q1 | 3,700億円 | 380億円 | 10.3% | 240億円 | ¥3,450 |
| 25Q2 | 3,850億円 | 400億円 | 10.4% | 260億円 | ¥3,520 |
| 25Q3 | 3,900億円 | 410億円 | 10.5% | 250億円 | ¥3,580 |
| 25Q4 | 3,850億円 | 400億円 | 10.4% | -50億円 | ¥3,600 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 1.46兆円 | 1,390億円 | 9.5% | 870億円 | — |
| FY25 | 1.53兆円 | 1,590億円 | 10.4% | 700億円 | +4.9% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率10.4%は食品・飲料4社中2位で、業界平均12.1%との差は-1.7ポイントです。
会社の見立て:調味料・食品の値上げ浸透とアミノサイエンス(電子材料ABF)の回復に加え、前期計上した減損の反動で純利益は大幅回復を見込む2025年5月8日発表
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上1.53兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は700億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計(信託口名義と一部重複) | 38.2% |
| 個人・その他 | 21.5% |
| 日本マスタートラスト信託(信託口) | 16.8% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 6.9% |
| 明治安田生命保険 | 3.4% |
| 自己株式 | 3.1% |
06経営の体制
従業員のエンゲージメント向上と多様性の推進を重視し、アミノ酸のはたらきを通じた食と健康、環境負荷低減への貢献をサステナビリティ経営の中核に据えている。
07経営方針と課題 — 有報から
アミノ酸を科学する『アミノサイエンス』を経営の軸に据え、食品の安定収益と成長性の高い電子材料・ヘルスケア領域を組み合わせたポートフォリオ経営を志向している。値上げ浸透によるブランド価値の維持と、先端素材への集中投資を通じて中長期の成長と収益性向上を図る方針である。
- 01原材料・エネルギーコストの変動に対する価格戦略とコスト管理を徹底すること。
- 02半導体市況の循環に左右される電子材料事業の需要変動へ機動的に対応すること。
- 03海外食品市場での競争激化に対応し、ブランド力と現地適合力を強化すること。
主要原材料やエネルギー価格の高騰は製造コストを押し上げ、価格転嫁が追いつかない場合に収益を圧迫する可能性がある。
電子材料事業は半導体市場の循環的な需給変動の影響を受け、需要が減退すると業績が下振れするおそれがある。
新興国を含む海外事業の比率が高く、現地通貨安や景気変動、為替の変動が業績に影響を及ぼす可能性がある。
事業環境や事業計画の変化により、保有する事業資産について減損損失が発生する可能性がある。
08投資の中身
発酵・アミノ酸技術を基盤に、調味料・食品の高付加価値化、ヘルスケア素材、電子材料など幅広い領域で研究開発を進め、食品と先端素材の双方で技術優位の確立を目指している。
09同業のなかでの位置
- 日本たばこ産業営業利益率 22.1%
- アサヒグループホールディングス営業利益率 9.3%
- キリンホールディングス営業利益率 6.8%
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、本業の利益と株価が同じ方向に動く傾向がうかがえます。