日本取引所グループ8697有報もと概算
東証プライム・証券|2025年3月期 通期
¥1,900 ▲14(+0.74%)
時価総額 1.0兆円|2026年6月26日時点
概要詳細
日本取引所グループ(JPX)は、東京証券取引所・大阪取引所・東京商品取引所を傘下に持つ、日本唯一の総合取引所運営持株会社。株式・ETF等の現物市場、先物・オプション等のデリバティブ市場、商品先物市場を運営し、清算機関(JSCC)・情報サービス(QUICK等への配信)も手掛ける。収益の大半は売買代金・売買高に連動する取引関連手数料と、上場会社からの上場料・年間賦課金で構成される。
稼ぐ力|営業利益率
S(際立つ)56.9%
成長|売上成長率
A(高い)+8.9%
効率|ROE
A(高い)14.2%
合格の目安 8.0%
体力|自己資本比率
D(弱い)0.6%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
B(標準)16.9倍
日本株の目安 15.0倍
還元|配当利回り
S(際立つ)4.0%
一般的な目安 2.0%
要旨際立って高い収益力。売上は堅調に増加、借入への依存が大きい。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。
01何で儲けているのか
売上の約37%は「取引関連」が占め、この事業の利益率は69.0%。全社の営業利益率は56.9%です。
売上はどこから1,553億円
取引関連580億円・37%情報サービス330億円・21%清算関連300億円・19%上場関連200億円その他143億円
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 884億円(56.9%)
費用669億円・43%利益884億円・57%
↓ 残った884億円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 900億円
取引関連400億円・44%情報サービス200億円・22%清算関連180億円・20%上場関連110億円
取引関連は売上の37%で、利益の44%を稼ぐ。細い帯=その他。セグメント計は全社・消去項目を含まないため連結(884億円)と一致しない。
提供価値
東証・大阪取引所を独占運営する国内唯一の総合取引所。売買代金連動の手数料とデータ・清算ビジネスで営業利益率約57%という超高収益を実現。
仕入れ先・パートナー
売買システム
富士通(arrowhead)
現物株売買システムの開発・運用
システム関連費が最大コスト
デリバ基盤
ナスダック / NTTデータ
デリバティブ売買システム(J-GATE)。Nasdaq の Genium INET を基盤に NTTデータが構築・運用
上場商品供給
上場会社 約3,900社
上場株式・ETF・REITという取引対象
情報・指数
JPX総研 / S&P・FTSE等
TOPIX等の指数・相場データ素材
清算・保管
日本証券クリアリング機構(JSCC)
清算・決済インフラ(グループ内)
日本取引所グループ(コア活動)
市場運営(売買)
取引関連収益が中核東証プライム・スタンダード・グロースと大阪のデリバを独占運営し売買代金から手数料を徴収
現物株売買デリバティブ売買代金連動
↓
上場サービス
新規上場(IPO)審査・上場維持で年間賦課金と上場料を獲得
IPO審査上場維持費市場区分管理
↓
清算・決済(JSCC)
取引の対当者として清算を担いカウンターパーティリスクを集中管理
セントラルカウンターパーティ決済保証証拠金管理
↓
情報・データ販売
安定的なデータ収益相場情報・指数・統計をベンダー・投資家へ配信しストック収益化
マーケットデータ指数ライセンス情報ベンダー向け
顧客セグメント
証券会社(取引参加者)
野村・大和・SBI・楽天証券等
売買執行に伴う取引手数料の主たる負担者
売買代金連動の手数料
上場会社
プライム・スタンダード・グロース約3,900社
上場料・年間上場賦課金を支払う
上場関連収益
海外機関投資家
外国年金・ヘッジファンド・ETF運用
日本株売買の約6〜7割を占める売買主体
情報ベンダー
Bloomberg / リフィニティブ / QUICK
相場情報・指数の再配信ライセンス
情報・データ収益
デリバ・商品参加者
国内外トレーダー・商品ディーラー
日経225先物・TOPIX先物・貴金属等の取引
コストフロー(仕入れ先へ)
営業費用 約700億円(システム関連費・人件費が中心)
売上フロー(顧客から)
営業収益 約1,650億円
営業利益
営業利益 約930億円(約57%)
02強みと、見ておくべきリスク
競争優位性
国内株式・デリバティブ取引のほぼ全量を握る独占的なプラットフォーム。取引量が増えても限界費用がほぼ増えないため営業利益率は50%超と極めて高い。新規上場や売買代金の増加がそのまま収益・利益に直結する高い営業レバレッジ。清算機関の証拠金運用は金利上昇局面で追い風。
主なリスク
売買代金・市場ボラティリティに収益が大きく左右される景気・相場連動性。システム障害(過去のarrowhead障害等)による信認毀損リスク。海外取引所・PTS(私設取引システム)やブロックチェーン型取引基盤との競争。次期売買システムなど大型IT投資による費用増。
03同じ業界のほかの会社
証券で営業利益率が高い1社
- 野村ホールディングス営業利益率 25.5%