デンソー6902有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
デンソーはトヨタグループ中核の世界トップクラスの自動車部品(Tier1)メーカーで、サーマル(熱マネジメント)、パワートレイン、モビリティエレクトロニクスの各事業を柱としています。エンジン・電動化関連の駆動部品や熱交換システム、センサー、先進運転支援(ADAS)向け電子部品まで、車両の主要領域を幅広く供給しています。収益源は完成車メーカー向けの部品販売が中心で、トヨタ向けの比率が高い一方、他の国内外メーカーへの供給も進めています。売上の半分超を海外で稼ぐグローバルな事業構造が特徴です。
02業績の推移
直近4四半期の売上は7.14兆円で、前年の同じ4四半期から+3.6%。営業利益率は7.7%、ROEは10.5%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 1.72兆円 | 1,250億円 | 7.3% | 980億円 | ¥2,280 |
| 24Q2 | 1.73兆円 | 1,180億円 | 6.8% | 920億円 | ¥2,150 |
| 24Q3 | 1.70兆円 | 1,100億円 | 6.5% | 880億円 | ¥2,050 |
| 24Q4 | 1.74兆円 | 1,370億円 | 7.9% | 1,100億円 | ¥2,200 |
| 25Q1 | 1.78兆円 | 1,350億円 | 7.6% | 1,050億円 | ¥1,980 |
| 25Q2 | 1.79兆円 | 1,420億円 | 7.9% | 1,080億円 | ¥1,920 |
| 25Q3 | 1.77兆円 | 1,300億円 | 7.3% | 1,000億円 | ¥1,890 |
| 25Q4 | 1.80兆円 | 1,430億円 | 7.9% | 1,070億円 | ¥2,010 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 6.89兆円 | 4,900億円 | 7.1% | 3,880億円 | — |
| FY25 | 7.14兆円 | 5,500億円 | 7.7% | 4,200億円 | +3.6% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率7.7%は自動車6社中5位で、業界平均8.6%との差は-0.9ポイントです。
会社の見立て:電動化・ソフトウェア領域への投資を継続しつつ、収益性改善(営業利益率8%)を目指す計画。米国関税影響は一定織り込み2025年4月30日発表
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上7.14兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は4,200億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 28.6% |
| トヨタ自動車 | 24.2% |
| 個人・その他 | 23.9% |
| 日本マスタートラスト | 9.5% |
| 豊田自動織機 | 8.7% |
| 日本カストディ銀行 | 5.1% |
06経営の体制
電動化・ソフトウェア領域を担う技術人材の確保・育成を重視し、多様な人材が活躍できる環境整備とグループ全体での人材ポートフォリオ最適化を進めています。
07経営方針と課題 — 有報から
電動化とソフトウェア定義車両(SDV)を成長の柱と位置づけ、インバーターやモーターなどのパワーエレクトロニクス、車載半導体、センシング領域への投資を継続しています。トヨタとの強固な関係を基盤としつつ、顧客の多角化を進めてリスク分散を図る方針です。カーボンニュートラルや電動化という自動車産業の構造転換を、収益機会として取り込むことを経営環境の前提としています。
- 01内燃機関部品の需要減少を見据え、電動化・電子化領域への事業ポートフォリオ転換を加速すること。
- 02特定完成車メーカーへの依存度を下げ、顧客基盤の多角化を進めること。
- 03SDVや車載ソフトウェアへの対応力を高め、付加価値の高い領域で競争力を確保すること。
取引先である完成車メーカーの生産変動や値下げ要請の影響を受けやすく、自動車生産の減少が業績を圧迫します。
EVシフトに伴い既存の内燃機関関連部品の需要が縮小する一方、新領域への投資負担が先行します。
米国の関税政策など通商環境の不確実性が、グローバルな供給・収益構造に影響を及ぼす可能性があります。
半導体をはじめとする部材の価格変動や為替変動が原価と海外収益に影響します。
08投資の中身
電動化(インバーター・モーター)、車載半導体、先進運転支援(ADAS)、車載ソフトウェアを重点領域として研究開発投資を継続し、次世代車両に必要な技術基盤の強化に取り組んでいます。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、営業利益と株価の連動は弱めです。市場全体の地合いやテーマ性の影響が大きい可能性があります。