アドバンテスト6857有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
アドバンテストは半導体テスタ(自動試験装置:ATE)で世界シェア首位の専業メーカーで、製造された半導体チップの良否を最終検査する装置を手がけます。事業はSoC(システムLSI)テスタとメモリテスタを二本柱とする半導体・コンポーネントテスタを中心に、メカトロニクス関連、サービス・その他で構成されます。海外売上比率が9割を超え、近年は生成AI向けのGPUや高帯域メモリ(HBM)のテスト需要が急拡大しています。装置販売後のシステムレベルテストや保守・サービスも安定収益の源泉となっています。
02業績の推移
直近4四半期の売上は1.13兆円で、前年の同じ4四半期から+44.7%。営業利益率は44.2%、ROEは39.9%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 1,700億円 | 400億円 | 23.5% | 280億円 | ¥4,900 |
| 24Q2 | 1,850億円 | 500億円 | 27.0% | 350億円 | ¥5,600 |
| 24Q3 | 2,050億円 | 620億円 | 30.2% | 440億円 | ¥6,400 |
| 24Q4 | 2,200億円 | 760億円 | 34.5% | 540億円 | ¥7,200 |
| 25Q1 | 2,550億円 | 1,050億円 | 41.2% | 800億円 | ¥7,800 |
| 25Q2 | 2,700億円 | 1,150億円 | 42.6% | 880億円 | ¥8,600 |
| 25Q3 | 2,900億円 | 1,300億円 | 44.8% | 980億円 | ¥9,100 |
| 25Q4 | 3,136億円 | 1,491億円 | 47.5% | 1,094億円 | ¥9,500 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 7,800億円 | 2,280億円 | 29.2% | 1,610億円 | — |
| FY25 | 1.13兆円 | 4,991億円 | 44.2% | 3,754億円 | +44.7% |
03会社計画 — 27/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率44.2%は電機・精密20社中3位で、業界平均17.4%との差は26.8ポイントです。
会社の見立て:2027年3月期の当初会社予想(2026年4月27日発表)。生成AI向けGPU/HBM搭載SoCのテスト需要拡大が続き、増収増益を見込む。売上高1兆4,200億円・営業利益6,275億円(いずれも前期比約+26%)と、過去最高益の更新を計画する強気のガイダンス。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(2026年4月27日発表)
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上1.13兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は3,754億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 48.2% |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | 17.8% |
| 国内法人・金融機関 | 16.0% |
| 個人・その他 | 11.5% |
| 日本カストディ銀行 | 6.5% |
06経営の体制
先端半導体の検査技術を支える高度なエンジニアの確保・育成に注力しています。グローバルな開発・サービス体制を担う多様な人材の獲得をサステナビリティの要としています。
07経営方針と課題 — 有報から
SoCテスタで築いた圧倒的な地位を軸に、AI半導体のテスト需要増という構造的追い風を取り込む方針です。回路規模の拡大で1チップあたりのテスト時間が増える「テストインテンシティ上昇」を成長の源泉と位置づけています。ソフトウェア・サービス領域を拡充し、装置販売の変動を補う安定収益基盤の構築を進めています。
- 01半導体設備投資サイクルの反転に備え、サービス等の安定収益を厚くすること。
- 02特定の大口顧客への依存度を踏まえ、需要変動に対する耐性を高めること。
- 03米中の輸出規制など地政学環境の変化に対応した事業運営を行うこと。
業績が半導体設備投資の波に大きく連動し、市況反転時には受注が急減するリスクがあります。
特定のファウンドリや大手メーカーへの依存度が高く、AI投資が一服すれば反動減が生じ得ます。
米中の半導体輸出規制の強化や関税政策が、事業運営や収益に影響を及ぼす可能性があります。
海外売上比率が9割超と高く、円高の進行が換算後の収益を目減りさせる要因となります。
08投資の中身
AI半導体やHBMの複雑化に対応した高性能テスタや、システムレベルテスト技術の開発に重点を置いています。検査項目の増大に応える計測・ソフトウェア技術への投資を継続しています。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、本業の利益と株価が同じ方向に動く傾向がうかがえます。