オムロン6645有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
オムロンはFA(ファクトリーオートメーション)向け制御機器を中核とする電機・精密大手で、事業は制御機器(IAB)、ヘルスケア(HCB)、社会システム(SSB)、電子部品(DMB)、データソリューション(DSB)の5つに分かれます。血圧計や体温計などの家庭用医療機器で世界的なシェアを持つヘルスケアが、設備投資サイクルに左右されやすいFAの変動を和らげる役割を担います。駅務機器や決済端末を扱う社会システム、リレー等の電子部品も収益源です。近年は構造改革プログラムを通じた固定費削減で収益性の改善を進めています。
02業績の推移
直近4四半期の売上は8,020億円で、前年の同じ4四半期から-2.1%。営業利益率は6.7%、ROEは2.2%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 2,050億円 | 80億円 | 3.9% | 20億円 | ¥6,480 |
| 24Q2 | 2,030億円 | 80億円 | 3.9% | 20億円 | ¥6,120 |
| 24Q3 | 2,050億円 | 90億円 | 4.4% | 20億円 | ¥5,980 |
| 24Q4 | 2,060億円 | 90億円 | 4.4% | 20億円 | ¥6,250 |
| 25Q1 | 1,950億円 | 100億円 | 5.1% | 30億円 | ¥5,340 |
| 25Q2 | 1,960億円 | 120億円 | 6.1% | 40億円 | ¥4,980 |
| 25Q3 | 2,050億円 | 160億円 | 7.8% | 50億円 | ¥5,520 |
| 25Q4 | 2,060億円 | 160億円 | 7.8% | 40億円 | ¥5,630 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 8,190億円 | 340億円 | 4.2% | 80億円 | — |
| FY25 | 8,020億円 | 540億円 | 6.7% | 160億円 | -2.1% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。営業利益率6.7%は電機・精密20社中15位で、業界平均17.4%との差は-10.7ポイントです。
会社の見立て:米国関税政策の不透明さを踏まえ売上820〜835億円、営業利益560〜650億円のレンジで開示。構造改革NEXT2025の継続で収益性改善を見込む。2025年5月8日発表(レンジ予想の上限値)
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上8,020億円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は160億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 38.2% |
| 日本マスタートラスト信託 | 18.5% |
| 個人・その他 | 14.5% |
| 日本カストディ銀行 | 9.8% |
| 自己株式 | 4.0% |
06経営の体制
制御とヘルスケアという異なる専門性を持つ人材を国内外で育成し、事業ポートフォリオを支えています。企業理念に基づく人材マネジメントをサステナビリティ経営の中心に据えています。
07経営方針と課題 — 有報から
変動の大きいFAと、相対的に安定したヘルスケアを組み合わせた事業ポートフォリオで収益の平準化を図る方針です。構造改革プログラムにより固定費を圧縮し、需要低迷局面でも利益を確保できる体質づくりを進めています。制御技術とヘルスケアという二本柱を軸に、中長期の成長領域を選別しています。
- 01設備投資サイクルに左右されるFA需要の変動に耐える収益構造を築くこと。
- 02中国の個人消費動向の影響を受けやすいヘルスケア事業の需要基盤を安定させること。
- 03構造改革の効果を定着させ、過去のピークを下回る利益水準からの回復を確実にすること。
半導体やEV電池などの設備投資サイクルにFA事業が連動し、需要の振れ幅が大きい構造です。
ヘルスケアなどが中国の消費低迷の影響を受けやすく、地域経済の動向が業績を左右します。
円高や米国の関税政策など、海外事業を取り巻く不確実性が収益に影響し得ます。
純利益が急減した局面からの回復途上にあり、利益水準が過去ピークを下回る状態が続いています。
08投資の中身
センサー・コントローラー・モーション機器を組み合わせた制御技術や、ヘルスケア機器の高度化に向けた研究開発を進めています。データソリューション領域も含め、現場データを活用する技術に注力しています。
09同業のなかでの位置
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、営業利益と株価が逆に動く傾向がうかがえます。金利・市況など業績以外の要因が効いている可能性があります。