日本製鉄5401有報もと概算
01事業の内容 — 有報から
日本製鉄は粗鋼生産量で国内首位の高炉メーカーで、売上のおよそ9割を製鉄事業が占めます。自動車・建築・インフラ・エネルギー向けの高級鋼板を主力とし、電磁鋼板や特殊鋼など高付加価値領域に強みを持ちます。事業は製鉄のほか、エンジニアリング、ケミカル&マテリアル、システムソリューションで構成されます。近年は米USスチールを完全子会社化し、北米市場への本格進出を進めました。
02業績の推移
直近4四半期の売上は8.70兆円で、前年の同じ4四半期から-1.9%。営業利益率は8.0%、ROEは6.6%です。
| 期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 株価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24Q1 | 2.25兆円 | 2,400億円 | 10.7% | 1,600億円 | ¥3,450 |
| 24Q2 | 2.25兆円 | 2,300億円 | 10.2% | 1,500億円 | ¥3,380 |
| 24Q3 | 2.20兆円 | 2,000億円 | 9.1% | 1,300億円 | ¥3,220 |
| 24Q4 | 2.17兆円 | 1,900億円 | 8.8% | 1,100億円 | ¥3,050 |
| 25Q1 | 2.18兆円 | 2,000億円 | 9.2% | 1,000億円 | ¥2,980 |
| 25Q2 | 2.20兆円 | 1,900億円 | 8.6% | 900億円 | ¥3,100 |
| 25Q3 | 2.18兆円 | 1,600億円 | 7.3% | 800億円 | ¥3,150 |
| 25Q4 | 2.14兆円 | 1,500億円 | 7.0% | 800億円 | ¥3,200 |
| 通期 | 売上 | 営業利益 | 利益率 | 純利益 | 売上YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| FY24 | 8.87兆円 | 8,600億円 | 9.7% | 5,500億円 | — |
| FY25 | 8.70兆円 | 7,000億円 | 8.0% | 3,500億円 | -1.9% |
03会社計画 — 26/3期 会社予想
会社計画は未収録です。日本製鉄の営業利益率は7.9%、ROEは6.6%、売上は前年比-1.9%です。
会社の見立て:USスチール完全子会社化(約2兆円)の通期連結で売上は過去最高の10兆円規模へ。一方、買収関連費用・統合コストと国内市況安・中国鋼材安により最終損益は約700億円の赤字転落を見込む2025年5月9日発表
04財務の骨格 — P/L・B/S・CF
売上8.70兆円のうち、費用と税金などを引いて最後に残る純利益は3,500億円。
05株主への還元と持ち主
| 外国人株主計 | 28.5% |
| 国内法人・金融機関 | 23.4% |
| 個人・その他 | 21.3% |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | 15.2% |
| 日本カストディ銀行 | 6.8% |
| 自己株式 | 4.8% |
06経営の体制
高炉一貫生産を支える技能・技術人材の育成に取り組み、国内外の拠点で人材基盤を強化しています。脱炭素への転換を担う技術者の確保も重要な経営課題です。
07経営方針と課題 — 有報から
高炉一貫生産による品質・コスト競争力を維持しつつ、高付加価値鋼の比率を高める方針です。USスチール買収により、保護貿易下でも現地生産体制を確保し、グローバルでの生産規模拡大を視野に入れています。カーボンニュートラルに向けた水素還元製鉄への転換も長期の経営課題として据えています。
- 01中国の過剰生産に伴う鋼材市況の下落に対し、高付加価値化で採算を守ること。
- 02USスチール買収に伴う巨額負債の管理と、統合を円滑に進めること。
- 03水素還元製鉄など脱炭素対応の多額投資を計画的に実行すること。
中国の過剰生産による市況悪化が、鋼材価格と採算を押し下げる要因となります。
人口減少などを背景に国内の鉄鋼需要が縮小し、事業規模に下押し圧力がかかります。
原料炭や鉄鉱石といった原材料の価格変動が、製造コストと収益を左右します。
USスチール買収に伴う有利子負債と統合リスク、脱炭素投資の負担が財務を圧迫し得ます。
08投資の中身
電磁鋼板や特殊鋼など高付加価値鋼材の開発に加え、水素還元製鉄などカーボンニュートラルに向けた技術開発を進めています。素材技術を軸に競争優位の維持を図っています。
09同業のなかでの位置
- JFEホールディングス営業利益率 2.8%
10株価との連動
業績と株価の連動(実データ)
収録している8四半期の「営業利益」と「期末株価」から算出した参考値です。
収録期間では、本業の利益と株価が同じ方向に動く傾向がうかがえます。