ZAIBIZ|企業分析

INPEX1605有報もと概算

東証プライム・石油・エネルギー|2024年12月期 通期
¥2,150 ▲18(+0.84%)
時価総額 2.71兆円|2026年6月26日時点
概要詳細

INPEXは日本最大の石油・天然ガス開発企業(E&P=探鉱・開発・生産)。豪州イクシスLNGプロジェクトを中核に、世界20か国超で原油・天然ガスの探鉱から生産・販売までを手がける。売上の大半は原油・天然ガス・LNGの販売で、収益は国際的な原油価格・LNG価格と円ドル為替に強く連動する。経済産業省が黄金株(拒否権付種類株式)を保有する、エネルギー安全保障上の中核企業。2050年ネットゼロに向け、水素・アンモニア・CCS・再エネ・カーボンリサイクルの5分野へ投資を拡大している。

稼ぐ力|営業利益率
S(際立つ)55.9%
成長|売上成長率
B(標準)+4.7%
効率|ROE
A(高い)9.5%
合格の目安 8.0%
体力|自己資本比率
A(高い)56.1%
安定の目安 40.0%
割安さ|PER
S(際立つ)6.2倍
日本株の目安 15.0倍
還元|配当利回り
S(際立つ)4.0%
一般的な目安 2.0%
要旨際立って高い収益力。成長は緩やか、財務は厚め。
評価は S(際立つ)/ A(高い)/ B(標準)/ C(低め)/ D(弱い)の5段階。業種平均と一般的な目安による機械的な判定で、売買の推奨ではありません。

01何で儲けているのか

売上の約54%は「天然ガス・LNG」が占め、この事業の利益率は55.7%。全社の営業利益率は55.9%です。

売上はどこから2.27兆円
細い帯=その他 1,200億円。内訳は裏の表にも
↓ この売上から
何にいくら使い、いくら残ったか残り=営業利益 1.27兆円(55.9%)
↓ 残った1.27兆円は、どの事業が稼いだか
利益の内訳セグメント計 1.27兆円
原油・コンデンセートは売上の41%で、利益の45%を稼ぐ。細い帯=その他。
提供価値
日本企業初の大型LNGオペレーターとしてイクシス権益67.8%を保有。原油・ガス上流から液化・販売まで一貫し、2024年12月期は営業利益率56%・累進配当で高還元を実現。
仕入れ先・パートナー
EPC・建設
JKC(JGC・KBR・千代田化工JV)
イクシス陸上LNGプラント・海洋設備のEPC
巨額の開発投資
油田サービス
Schlumberger / Halliburton
掘削・坑井サービス・地震探査
資源国・鉱区
豪州・インドネシア・UAE政府等
探鉱・開発鉱区の権益・操業ライセンス
共同操業パートナー
TotalEnergies(イクシス26%)
資本・技術・LNGマーケティング協業
海洋・輸送
LNG船社・FPSOオペレーター
LNGタンカー・浮体生産設備の傭船
INPEX(コア活動)
探鉱・開発(E&P)
開発投資 数千億円/年
豪州・日本・アジア等で原油・天然ガス鉱区を探鉱し開発投資
地震探査掘削埋蔵量評価リスクマネー
↓
イクシスLNG操業
LNG年産約890万トン
豪州沖イクシスをオペレーターとして生産・液化・出荷
ガス生産LNG液化コンデンセート操業主体67.8%
↓
原油・ガス販売
原油・LNG・LPGを国際市況と長期契約に基づき販売
長期契約スポット販売原油価格・為替連動
↓
ネットゼロ5事業
水素・アンモニア・CCS・再エネ等の脱炭素事業へ転換投資
クリーン水素CCS洋上風力森林保全
顧客セグメント
電力・ガス会社
JERA / 東京ガス / 関西電力
イクシスLNGの長期引取(JERA年154万トン×15年)
国内LNG安定供給
石油精製・元売
ENEOS / 出光興産等
原油・コンデンセートの販売
原油価格連動
海外エネルギー
CPC(台湾) / アジア需要家
LNG・LPGの長期・スポット輸出
国内都市ガス
都市ガス・産業用需要家
直江津LNG基地経由の国内ガス供給
脱炭素需要家
産業界・電力(水素/NH3)
クリーン水素・アンモニア・CCSサービス
コストフロー(仕入れ先へ)
探鉱開発費・操業費・税金 約1.0兆円
売上フロー(顧客から)
売上収益 約2.27兆円
営業利益
営業利益 約1.27兆円(56%)

02強みと、見ておくべきリスク

競争優位性

豪州イクシスをはじめ世界各地に優良な上流権益を保有し、長期契約に基づく安定したLNG・原油の販売基盤を持つ。原油価格上昇局面では利益が大きく伸びる高い収益弾力性が特徴で、2024年12月期は増収増益・当期利益は過去2番目の水準を計上した。自己資本比率56%・DEレシオ0.21倍と財務は健全で、潤沢なキャッシュフローを背景に累進配当の導入と自己株取得による株主還元を強化。日本のエネルギー安全保障を担う国策企業としての位置づけも強み。

主なリスク

業績が原油・天然ガス価格と為替に極めて強く連動し、価格下落・円高局面では利益が大きく圧迫される。上流開発は地政学リスク(資源国の政情・税制変更・資源ナショナリズム)と多額の先行投資・回収長期化を伴う。脱炭素の潮流の中で化石燃料需要の長期的な縮小懸念があり、ネットゼロ5分野への投資は当面は先行費用先行で収益貢献に時間を要する。インドネシア・アバディLNGなど大型プロジェクトの開発遅延・コスト増もリスク要因。

03同じ業界のほかの会社

このページの数字はどこから来ているか

財務数値
INPEXの有価証券報告書(2024年12月期 通期)をもとに編集・要約した概算値
決算発表
決算短信 2024年12月期(2025年2月13日発表)
会社計画
2025年2月13日発表
株価
2026年6月26日時点のスナップショット(自動更新はしていません)

一次情報の記載と完全には一致しない場合があります。正確な数値は EDINET(金融庁の開示システム)や 各社の適時開示でご確認ください。本ページは情報提供のみを目的とし、売買の推奨ではありません。